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SSH生徒研究発表会に12年生(高等部3年生)が参加

2013.08.15

8月7日・8日にパシフィコ横浜において、スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会が開催され、本学から12年生の上原美夏さんが代表として研究発表を行いました。本学園(高等部・中学部)は、平成20年度より文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、今年度から2期目(5年間)を迎えています。

研究発表会には、海外の高等学校18校を含む216校の代表生徒が集まり、各校ブース形式で研究成果を発表します。上原さんの研究テーマは、「ラクトフェリンの抗酸化作用―ラクトフェリンは抹茶アイスクリームの酸化を抑制することができるか?」。ラクトフェリンとは、哺乳類の母乳や涙に含まれるタンパク質の一種です。上原さんがこのテーマに取り組むようになったのは、10年生の夏、玉川大学農学部との連携で開講されている「サイエンスサマーキャンプ」に参加し、ラクトフェリンにビフィズス菌の増殖作用があることを検証したことがきっかけでした。そして、ラクトフェリンの機能を調べていくうちに、酸化抑制作用をもつラクトフェリンをアイスクリームのなかでも特に酸化しやすい抹茶アイスクリームに添加すれば、変色を防ぎ長期保存が可能になるのではないかと考え、履修科目である「自由研究」と「SSHリサーチ科学」、放課後の時間を使って研究を進めていきました。

研究は大きく分けて2つ。(1)ラクトフェリンはアイスクリームの酸化を抑制することができるかの検証(2)ラクトフェリンが抹茶の酸化を抑制できるかの検証です。これらを実証するために9つの実験を行い、それぞれの細かな測定結果から、(1)アイスクリームの色や風味の劣化は、脂肪の酸化によるもので、ラクトフェリンはこれを抑制することができる(2)抹茶の酸化・変色を引き起こす成分にカテキンが考えられ、ラクトフェリンによって抑制することができることを導きだすことができました。

発表会場では、研究に興味をもった先生方や生徒たちからの質問にひとつひとつ丁寧に応えていきます。「質問には、次の実験につながるヒントがあります」と上原さん。その言葉からも研究に対するひたむきな姿勢がうかがえます。発表を聞いた生徒からのメッセージカードには、「実用的な内容でよかった」「説明もわかりやすく、よくまとめられていた」「何度も実験を重ね、結果を出している。今後の発表の参考にしたい」との感想が寄せられていました。

今後は農学部の先生方に指導してもらいながら、実際にラクトフェリン入りの抹茶アイスクリームを作り、酸化抑制効果を検証していきたいと展望を語ります。研究が実り、将来、ラクトフェリン入りのアイスクリームが誕生するかもしれません。上原さんの今後の研究活動に注目です。

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