2016年・春 花粉症ついて

日本気象協会によると、2016年春のスギ花粉の飛散開始は、西日本と東日本では例年より早いところが多い見込みです。2月上旬には関東地方でも花粉症のシーズンが始まると予測されています。今年は、厚生労働省が発表している花粉症対策を参考にしながら、花粉症の診断や治療についてお話します。

花粉症の診断

花粉症は、なんとなく自己診断してしまいがちですが、医師による診断は以下のように実施しています。

  1. 鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどの症状が花粉飛散時に出現するか、過去のアレルギー体質についてなどの問診。
  2. 症状に加え、血液検査で花粉に対する抗体の存在の証明すること。
  3. 症状のある時、口腔内や鼻の粘膜をみてアレルギー反応の有無を診断すること(耳鼻咽喉科では、鼻腔の奥まで診察可能です)。

これらは内科や耳鼻咽喉科で行いますが、特に初めて花粉症にかかった人では、感冒(風邪)や副鼻腔炎などとの鑑別が紛らわしい場合もあります。発熱などの全身症状の有無も併せて、総合的に診断します。副鼻腔炎の疑いが強いときは、鑑別のため画像診断(レントゲンなど)が必要となる場合もあります。

花粉症の治療

花粉症の治療には、症状を和らげる対症療法と、根本治療があります。

対症療法: 内服薬(抗ヒスタミン薬など) 点眼、点鼻薬などによる局所療法 鼻粘膜への手術療法

根治療法: 原因抗原(花粉など)の除去と回避 減感作療法(抗原特異的免疫療法)

おなじみの点鼻薬、内服薬などは対症療法です。根本治療としては、スギ花粉症に対する新しい減感作療法、舌下免疫療法が2014年から保健医療に加わりました。これまで行われていた減感作療法は、皮膚への注射によりスギ抗原エキスを体内へ入れるものでしたが、この舌下免疫療法は、口の中で舌の下にスギ抗原エキスを入れて、花粉症の症状を根本から少なくさせようとする治療法です。舌下免疫療法は次世代の新治療として大いに期待されていますが、まだ一般に広く行われているとは言えません。また、花粉症の時期は、アレルギーが発症してしまう危険があるため行えないという不便さもあります。来年のシーズンに向けての興味のある方は、最寄りの専門医療機関でご相談ください。