2017年・夏 熱中症を疑った時、何をするべきか

熱中症は、高温の環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体内の調整機能がうまく働かず、体温が著しく上昇するなどして発症する障害の総称です。本格的な夏の到来前、体が暑さに順応しておらず、熱中症が発生しやすくなります。夏日を迎える時期が年々早まっている日本では、5月からすでに熱中症患者の発生が続いています。

熱中症の重症度

Ⅰ度(軽度症):筋肉のこむら返り、立ちくらみ、大量の発汗など。
Ⅱ度(中等度症):めまい、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感など。
Ⅲ度(重症):意識障害、おかしな行動をとる、けいれん、高体温など

Ⅰ度では、涼しいところへ移し、水分(塩分を含む)を補給させるなどの処置をとります。必ず誰かが見守り、症状の変化に注意して下さい。Ⅱ度以上の場合は、医療機関を受診させてください。自分で水分が取れない時は、できるだけ早く医療機関へ搬送する必要があります。さらに、意識障害(意識がもうろうとし、自分の名前が言えない、おかしな行動をとるなど)があるときは、救急搬送が必要です。

どのような医療機関に運ぶか

熱中症は、適切な治療をしないと死に至る全身疾患です。搬送が必要なレベルの熱中症は、複数の医療者で治療にあたるべき急性疾患です。このため、通常は街の診療所やクリニックでは、中等症以上の熱中症の治療にあたることはありません。入院施設を持つ病院を受診する必要があります。また、熱中症の疑いのある人を医療機関に搬送する際には、検査や治療が迅速に開始されるよう、その場に居あわせた人が医療機関まで付き添って、発症までのことや発症時の症状などを伝えるようにしましょう。

東京都内では、「病院に行く?救急車を呼ぶ?」など迷った際の24時間相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。「#7119」に電話やネット検索で相談できるシステムです。ただし、東京消防庁救急相談センターはあくまでも「相談」に対するアドバイスをする窓口です。緊急性が高く、時間がないと思った時は、「119」に電話して救急車を呼ぶようにしてください。

熱中症については徐々に周知が進んでいますが、はじめは軽症に見えても急速に進行するケースがあることは、なかなか想像しにくいと思います。熱中症が疑われる人がいたら、油断せずにしっかり見守り、必要時に適切な処置を実施することが重要です。