科学するこころを養う「リサーチ脳科学」

2011.04.25

研究成果を次世代に伝え、
広く社会へ貢献する「リサーチ脳科学」。
その取り組みは、生徒の将来に活きる
貴重な経験をもたらします。

最先端の環境で科学への興味を育む

玉川学園には、9~11年生の希望者を対象として放課後に開講している「リサーチ脳科学」という授業があります。これは、「玉川大学 脳科学研究所」の最新設備を使って、生徒が少人数のグループで独自の研究を行うもの。研究員の指導のもと、各グループでテーマを決めて研究に励みます。

リサーチ脳科学の授業は週に数回。夏休みなどの長期休暇のときには、毎日学校に通って研究に励むこともあります。その間、研究員はテーマや実験についてアドバイスしたり、難しい理論や現象をわかりやすく説明したり。少しでも早い段階から科学に親しんでもらい、その興味を将来へとつなげていけるようサポートします。

確かなスキルと論理性を身につける

この日は、人の脳波について研究しているグループが、ひとつの実験を行いました。テーマは「チョコレートと脳波の関係」について。“チョコレートを食べると記憶力が向上する”という話を聞いた生徒が、本当かどうか興味を持ってはじめた研究だといいます。

メンバーは3人。1人がさまざまな生き物の写真を見ているときの脳波を、残りの2人が計測。その後、チョコレートを食べて同じ実験を行い、脳波に違いが出るか検証します。脳波計を取り付ける生徒の様子は、実に手慣れたもの。研究員の方も「技術的なスキルは私より上かも」と太鼓判を押していました。

授業に参加しているのは、理系をめざす生徒だけではありません。この日、被験者となった大倉由莉さん(11年生)は文系の生徒。でも、「理系の考え方や論理性は大切」と考え、この授業に参加しているといいます。「玉川学園はほかの学校にはない経験がたくさんできる。いろいろなことに挑戦して、それを将来に活かしていきたいと思っています」。

将来に活きるほかでは得られない経験

メンバーの1人、農学部への進学をめざす山田隆裕さん(12年生)は「脳科学と農学は直接関係しませんが、理系が好きなので授業に参加しました。研究員の方から直接指導を受けられる学校はほかにはなく、すごく勉強になっています」と話します。

リサーチ脳科学は、大学・大学院までを同じキャンパス内に備え、充実した研究施設も併せ持つ、玉川学園だからこそできる授業なのです。

また、このグループにはこの春卒業した堤理紗さん(取材時12年生)も参加。12年生は対象外ですが、「少人数で楽しく学べる」と、本人の強い希望で授業を継続していました。

「研究結果を発表する機会をいただけるのも、いい経験になっています。ある学会では、唯一の高校生として発表したことも。緊張しましたが、将来に活かせる体験になりました」と堤さん。他大学の薬学部へ進学するという堤さんにとって、この玉川での経験は非常に貴重なものとなったようです。

研究成果を次世代に、そして、社会に

「研究」とは、ただ行えばいいというのもではありません。研究で得た知識や技術を次の世代へと伝えること、研究した結果を社会に活かすこと、それができなければ、研究とはただの自己満足に終わってしまいます。

「リサーチ脳科学」という授業を通じて、研究の成果を次世代へ伝え、広く社会に活かしていく。それが、玉川学園が考える本当の「研究」なのです。