科学するTAMAGAWA 実体験を通して学ぶリベラルアーツ学部

2014.04.25

リベラルアーツ学部では、
1年次から実体験を通して学ぶ機会が豊富にあります。
合言葉は、Plan(構想力)・Practice(実践力)・Promote(推進力)の3つのP。
積み重ねることで、実践的に活躍できる人材を育てます。

入学直後から実践を通した学びを

大学へ入学すると、まずはオリエンテーション期間があり、各種ガイダンスなどで学部・学科のしくみや学び方を知ったり、学生同士が親睦を深めるのが一般的になっています。もちろん、玉川大学でも「一年次セミナー」を全学部で必修とし、学修に対する心構えや計画性、キャリア意識などを育んでいます。

これに加えてリベラルアーツ学部では、「フレッシュマン・プロジェクト」を実施し、学生が自ら企画し実践する学びにも取り組んでいます。その狙いについて、リベラルアーツ学部長の照屋さゆり教授は、「リベラルアーツ学部の目標は、Plan(構想力)、Practice(実践力)、Promote(推進力)の3つの力を身につけることであり、そのために、実践や実体験を重視しています。そこで、1年次の早い段階からそうした機会を用意し、経験を積み重ねていけるよう配慮しています」と話します。

このほかにも、リベラルアーツ学部では実践を通して学ぶ機会を多数提供しています。今回は、その具体的な内容や狙いについてご紹介します。

構想・実践・推進の流れを把握する

「フレッシュマン・プロジェクト」は、1年次の4月~11月までの約8ヵ月間をかけて実施していると照屋教授は説明します。「学生同士で5〜6名のグループをつくり、テーマを決めて、何を、どのように調べるのかを自分たちで企画し、実践してもらいます。現在、プロジェクトの舞台に指定しているのは箱根。玉川大学から比較的近い観光地であり、老若男女から人気があることから、箱根を調査対象として選んでいます。大学で基本的な調査方法やタイムスケジュールのつくり方、アポイントメントの取り方などを学んだ後、実際に箱根を訪れ、1泊2日の日程で現地調査を行います」。

チームごと、ポスターにまとめて発表

各グループのテーマは、学生それぞれの関心をもとに決定します。「例えば、語学に関心があるグループは、外国人観光客を対象とした観光プランを企画立案しました。また、現地のバリアフリー調査をしたグループや、湖や河川の水質や温泉の泉質など、水をテーマに調査を行ったグループもありましたね。調査方法も学生が自分たちで決めます。地元の方や観光客へのインタビュー、役場の職員へのヒアリング、現地での観察・採集調査などさまざまです。調査を終えたら、大学でその結果をまとめ、クラス内で発表をします。そこで優秀だったグループはクラスの代表として、今度は全学生の前で発表を行います。また、秋のコスモス祭(大学祭)ではポスター発表を行い、一般の方々を含めた来場者に審査していただき、特に優秀なグループは表彰もしています」。

もちろん、入学してはじめて取り組むプロジェクトなので、うまくいかないこともあるそうです。「バスや電車が遅れてスケジュール通りに調査ができなかったり、アポイントメントを取らずにお店に行って、お店の方に注意を受けたこともありました。けれども、こうした失敗を経験することで、『なぜだめだったのか』『どうしたらうまくいくのか』を知る機会になります。ここで求めているのは、調査の質の高さではありません。自分たちで構想・実践・推進する流れを知り、その後の学びにつなげていくのが狙いです。また、学外での宿泊を通して、学生同士や学生と教員の親睦を図るという面でも功を奏しています」。

各自の興味に応じた実習を単位認定

台湾 淡江大学 歓迎会
淡江大学の学生 日本文化に親しむ
北海道プロジェクト
北海道の小学生に国語を教える様子



オーストラリアでのインターンシップ
クルーズ業務(上)もしくはプリスクール
保育補助(左)を体験

リベラルアーツ学部の実践的な学びとして、もうひとつ特徴的なプログラムが「オフキャンパス・スタディーズ」です。これは、学外でのさまざまな取り組みを通して、大学での学びが実社会でどのように役立つのかを経験的に知ってもらうことが狙いです。「『オフキャンパス・スタディーズ』は、期間を限定せず長期にわたって活動できることが特徴です。2年次からスタートし、最長で4年次の秋セメスターがはじまるまで、何らかの実習に取り組むことが可能です。一つのことを長期にわたって行ってもいいですし、いくつかの取り組みに挑戦してもかまいません。その実習時間に応じて、単位が認定されます」。

タイプは大きく分けて2種類。大学側であらかじめ内容を決め、それに参加する「大学提供プログラム」と、学生が自分で内容を決め、大学に申請して取り組む「自己開拓プログラム」があります。「『大学提供プログラム』には、台湾やシンガポールから玉川大学へ学びに来ている短期研修生の日本語サポートや、玉川学園高等部の授業サポートといったキャンパス内で実践できるものから、北海道の小学校で3日間、国語・英語の授業を担当(北海道プロジェクト)したり、オーストラリアで1ヵ月間にわたり、語学研修とインターンシップに取り組むものなどがあります。多彩なプロジェクトを用意し、学生が幅広い分野に目を向けられるように配慮しています」。
※北海道プロジェクトの様子を動画で紹介

一方の「自己開拓プログラム」は、学生が実習先を自ら探し、了承を得た上で申請します。「児童養護施設での生活指導員や、母校の部活動やクラブチームなどの指導、企業でのインターンシップなどが多いですね。アルバイトなど給与が発生する取り組みは認められていません。学生は週末などの空き時間を利用して、各自が選んだ取り組みに励みます。学生にとっては大変な面もあると思いますが、自分の好きなことに挑戦できるのでやりがいは大きいでしょう。また、自身のキャリアプランを考える上でも非常に有意義です。例えば、小学校でのスクールボランティアをきっかけに、小学校教員になりたいと免許取得のために通信教育課程で勉強をはじめたり、IT企業でインターンシップを行った学生が、自分に足りないビジネスマナーやデータ処理などのスキルに気づき、その後の学びに意欲的に取り組むようになった、というケースもあります」。

また、「オフキャンパス・スタディーズ」に取り組んでいる期間、学生は日々、実習日誌を作成し、デジタルポートフォリオとして蓄積していきます。「そうすることで、教員は学生の実習の様子を随時確認することができますし、困っていることや悩みがないかもわかります。もし、何かトラブルがあれば、必要に応じてメール等で連絡し、個別の相談にも応じています」。

実践的に活躍できる人材を育てるために

高校までの教育には、こうした実体験をする機会がそう多くはないと照屋教授は話します。「その経験が失敗するにせよ成功するにせよ、自分で考え動いた経験からはさまざまなことが得られます。失敗した経験から、自分に足りないものが見えてくる学生、成功した経験から、それをさらに別のことに活かそうとする学生もいます。教室での学びも重要ですが、それだけではなく、キャンパスを飛び出して、こうした実体験を積み重ねることで、現実の問題を解決するには何が必要か、自分の力を社会で活かすにはどうしたらいいのかがわかってくるのです。リベラルアーツ学部では、学生一人ひとりの興味・関心に応えられるよう、これからもさまざまな実体験の機会を提供し、実践的に活躍できる人材を育成していきます」。

国語の授業の様子と子供たちとのお別れのシーンです。ぜひご覧ください。

「リベラルアーツ学部」オフィシャルサイト