シンクロのメダリスト、三井梨紗子さんによる実技指導も。5年生から大学までの水泳部員が一堂に会しての合同練習を開催。

2018.03.05

1月20日(土)、玉川学園5年生から12年生そして大学の水泳部による合同練習が、昨年に引き続き行われました。日頃から同じプールを利用しているK-12と大学ですが、こうやって一緒に練習を行う機会は滅多にありません。今年はシンクロナイズドスイミング元選手の三井梨紗子さんをお招きしました。

合同練習に入る前に、三井さんから水泳部員に向けてのお話がありました。三井さんは2012年のロンドンオリンピックと2016年のリオデジャネイロオリンピックに出場。日本代表として初めて出場したロンドンでは、シンクロナイズドスイミングがオリンピックの正式種目となって以来守り続けてきたメダルに届かず、とても悔しい思いをしたそうです。「自分は『メダルを逃した選手』ではなく、『メダルを取り返した選手』で終わりたい。リオで絶対にメダルを取り返す。そのためには何だってする」と厳しい練習に耐え抜いたことで、リオではデュエットとチームで銅メダルを獲得。「メダルを獲得して感じたのは、コーチはもちろん、いろんな方の力があったからこそ取れたのだということです。お世話になった分、今度はそれを還元したい。メダリストになれたからこそ、こういう場にも呼んでいただけるのだから、いろんなことを伝えていきたいと思っています」と三井さんは語ります。現在は日本大学大学院で学ぶ傍ら、大学での授業補助も担当。そんなメダリストのお話に、水泳部員たちは真剣に耳を傾けていました。

その後、プールでの合同練習が行われました。今年は三井さんをお招きしたこともあり、普段は行わないシンクロナイズドスイミングにも取り組んでみます。まずは基本となるスカーリングに挑戦です。スカーリングとは、手のひらと前腕で水を捉え、そこから得られる揚力を使って姿勢を維持し、浮力をつける動作のことを指します。スカーリングは競泳に取り組むメンバーにとっては練習メニューにも組み込まれる水泳の基本的な動作でもありますが、スカーリングをしながら左右に回転するといったことは水泳部員にもなかなか難しかったようです。この他にも足でビート板を挟んで手の力のみで泳いだりと、さまざまな練習を行った後、皆でシンクロナイズドスイミングに挑戦しました。

まずは三井さんと、シンクロナイズドスイミングの経験がある大学生、玉川学園11年生、同8年生によるデモンストレーションが行われました。そして各年次が入る形でチームを組み、シンクロナイズドスイミングに取り組みました。一つひとつの技について、三井さんの指導の下で学んでいく部員たち。もちろん上手にできない部員もいますが、学年や学校を超えて意見を交換することで、徐々に形になっていきました。スカーリングを行いながらチームで輪を作ったり、垂直姿勢で足だけ水面に出したり。最後は水中から選手を持ち上げるリフトにも挑戦しました。

すべての練習を終えた後、三井さんによるデモンストレーションが再度ありました。実際に経験したからこそ、部員たちにもその技術の高さが実感できます。身長などは大学の水泳部員とそれほど差がない三井さんですが、一つひとつの動きがダイナミックで、演技をしている最中はとても大きく感じられました。

練習を終えた水泳部員たちからも話を聞いてみました。

「三井さんに教えてもらったスカーリングは、種目に関係なく役立ちそうだと思いました。合同練習に参加したのは今回が初めてなのですが、高学年や大学生の先輩たちが的確な指示を出している点が非常に勉強になりました。僕は玉川学園(5-8年)水泳部の部長なのですが、後輩にもそうした指示が出せるようになりたいと思っています(8年生・水木亨さん)」

「部長として玉川学園(9-12年)水泳部で活動するのと同時に、習い事で週に一回、シンクロナイズドスイミングも練習しています。今日のデモンストレーションにも参加させてもらいましたが、三井さんから『失敗してもいいから、笑顔を忘れないで』と言われて伸び伸びと演技ができました。またシンクロにとってスカーリングは基本中の基本なのですが、改めて一から教わったことで重要性を実感できました(11年生・仲麻希さん)」

「大学1年まではシンクロナイズドスイミングのクラブチームに所属しており、高校時代には国体のエキシビションで、三井さんと一緒に演技を行った経験もあります。自分が子どもの頃に教わり、当たり前のように身につけたことを他者に指導するのは意外と難しかったのですが、その経験は教職課程での指導にも生かせるのではないかと思っています(教育学部3年・宮地里佳さん)」

「三井さんのお話の中でとても印象的だったのが、コーチから『日々進歩しているか』と毎日自分に問いかけるように言われたというエピソードです。頑張った人ばかりが集まるオリンピックのような舞台では、そうした意識が欠かせないのだと感じました(芸術学部1年・古賀文乃さん)」

「マネージャーとして活動しているので、他の部員よりも三井さんに近い場所で今日の練習に参加しました。シンクロナイズドスイミングには練習が厳しいイメージがありましたが、三井さんはとてもフレンドリーな方でした。そして『(演技の際の)音楽を流してくれてありがとう』というように、些細なことにも礼を欠かさないところに、トップで活躍する人らしさを感じました(リベラルアーツ学部2年・小脇早織さん)」

練習終了後には三井さんと記念写真を撮ったり、メダルに触らせてもらった部員たち。素晴らしい思い出と同時に、世界レベルでの練習の厳しさや、それを乗り越えた先にある喜び、そして何より泳ぐことの楽しさを知ることができたのではないでしょうか。ディビジョンを超えて行われる合同練習は総合学園である玉川学園ならでは。こうした機会を、今後も増やしていきたいと思います。