海外の高校生たちが玉川学園を訪問。SGH、SSHでの学びを生かし、9-12年生が実験プログラムを立案、一緒に取り組みました。

2018.08.23

7月23日(月)、国立研究開発法人・科学技術振興機構(JST)が推進している「さくらサイエンスプランハイスクールプログラム」の一環として、中国、ラオス、コロンビアの高校生32名が玉川学園を訪れました。このプログラムは日本の教育機関等が受け入れ先となってアジアなどの青少年を招き、科学技術に触れることで夢を膨らまし、各国の発展に貢献してもらうことを目的としています。3期連続してSSHの指定を受けている玉川学園ではこれまでにもノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏による講演会などを企画し、このプログラムに参加してきました。
本年度は、ラウンドスクエアの実行委員やスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の課題研究の生徒がプログラム作りに参加し、海外の同世代に喜んでもらえる企画を考えました。

お昼過ぎに玉川学園へ到着した海外の高校生たちは、まず農学部の渡邊博之教授の案内で植物工場研究施設Future Sci Tech LabとSci Tech Farm(LED農園)を見学しました。レタスがさまざまな色のLEDで育てられている様子に熱心に見入り、試食も体験しました。その後高学年校舎へと移動しました。

まずは、アイスブレイクで緊張をほぐします。来校した海外の高校生と同じ人数の玉川の生徒が4人程度のグループになり、幾つかのアクティビティに取り組みます。ゲーム形式のアクティビティの中に自己紹介の要素を取り入れてあり、徐々に会話も盛り上がっていきます。このプログラムを考えたのは、SGHに所属しているラウンドスクエア実行委員会のメンバーです。ゲームの内容も段々と複雑になっていくので、「これは(英語で)何て言えばいいんだっけ?」と相談しながら説明する生徒たちが印象的でした。

約1時間のアイスブレイクで、すっかり打ち解けてリラックスした玉川と海外の高校生たち。その後は理科教育の専門施設であるサイテックセンターに移動して、ストローを用いた多面体の実験を行いました。これはまず多面体の強度には何が一番重要かを皆で議論し、その上で実際に実験を行っていくというもの。生徒たちがあらかじめ作って準備した立方体を手にとり、どの部分を補強すれば強度が増すのかを話し合います。先ほどのチームに分かれて議論を重ね、実際にストローを用いて立方体を補強していきます。最後に、補強した立方体の上にペットボトルを載せていき、どのチームの立方体が最も強度が高いかを競い合いました。ペットボトルの重量が増していく度に、教室のあちこちから立方体が潰れる音が聞こえます。そうした中で最後まで残ったチームには、皆から大きな拍手があがりました。

こうして、玉川学園でのさくらサイエンスプランハイスクールプログラムは終了しました。最後はアトリウムに集合し、3カ国の高校生の代表が英語での感謝を述べ、玉川の生徒の代表もそれに応えるように英語で挨拶を行いました。全員での記念撮影の後は、送迎バスの発車時間ぎりぎりまで生徒同士での写真撮影や連絡先の交換が続きました。数時間のプログラムではありましたが、打ち解けて交流を深めるまたとない機会となりました。
この日のプログラムで、主に司会進行を担当した11年生の中山敬太さんは「英語の台本が完成したとき、こんなに膨大な量の原稿を覚えられるのかと心配だったのですが、意外にスラスラと話すことができました。ただ、質問や不測の事態への対応などは完璧にできたわけではないので、この経験を今後に生かしたいと思います」と話してくれました。またSSH課題研究のメンバーで11年生の辻亜輝洋さんは「実際に海外の人と話してみて感じたのは、難しい英語を使わなくても普通にコミュニケーションがとれるんだということです。今回は母語が英語ではない国の人ばかりでしたが、英語だけでなく、その国の言葉や文化を少しでも知っていれば、コミュニケーションもグッと深くなると気づきました。これからは、そうしたことも少しずつ学んでいこうと思います」と話してくれました。SSH課題研究のメンバーは今回の実験で使用したストローを用いた立方体の制作も担当してくれ、まさにこのプログラムを支える労作をしてくれました。
プログラム当日が終業式という忙しい日程の中、生徒たちは海外の高校生たちに喜んでもらえるプログラムの企画づくり、そして資料の制作、そして進行や運営に取り組みました。さくらサイエンスプランハイスクールプログラムは海外の高校生だけでなく、迎えた玉川学園の生徒たちにとっても有意義な教育の機会となりました。