年長組のリードで進む、親子でふれあう「ようちぶうんどうかい」

2018.11.20

11月3日(土)、温かな秋の日差しに包まれた幼稚部園庭で、「ようちぶうんどう会」が開催されました。保護者の皆さんと先生方が見守るなか、子供たちは元気いっぱい! 幼稚部全員で作り上げるうんどう会は、子供たちの大きな成長を噛み締める秋の行事です。

プログラムも子供たちの手書き文字やイラストで作られています

入場ゲートの向こうから、「えいえいお〜っ」と勇ましい園児たちの声が聞こえてきました。紅白の鉢巻きをした年長さん、青い帽子の年中さん、赤い帽子の年少さんの順番で入場行進してきた子供たちが園庭に整列しています。子供たちの手書き文字で印刷された「ようちぶ うんどうかい」のプログラムには、子供らしいかけっこや玉入れのイラストも描かれています。飾り付けも万国旗ではなく、園庭を囲むようにたくさんの子供たちの絵が吊るされていました。
さあ、うんどう会の始まりです。

「みなさん、おはようございます。Good Morning Everybody」。うんどう会の開会式は、6人の年長さんによる「はじめのことば」からスタートしました。英語を交えたあいさつも恒例です。同幼稚部では、年少組から日本語と英語のバイリンガル教育プログラムを取り入れ、日頃から外国人の先生や英語に親しむ環境があるため、年長さんの英語のあいさつも自然と出てきます。
全員が大きな声で「朝のうた」「はしるのだいすき」と歌ったあと、櫻井利昭幼稚部長のお話がありました。「今まで一生懸命、練習してきましたね。年長さん、今日のうんどう会、よろしくお願いします。今日1日、しっかりやりましょう!」
玉川学園幼稚部のうんどう会は、幼稚部全員が力を合わせて作り上げています。特にすべての競技の準備や後片付け、進行も引き受けるのは、年長組の子供たちの役目。うんどう会の競技に必要な道具や設置場所、段取りも事前にみんなで相談して決めたことをしっかり頭に入れて、当日に臨んでいます。
櫻井幼稚部長のお話に続いて、「動きやすいように、広がりましょう」と年長組のアナウンス係が声をかけて準備体操。子供たちの動きも笑顔にも、興奮とワクワク感があふれていました。

普段の保育活動とリンクさせた、遊び心いっぱいの競技プログラム

最初の競技は、「かけっこ」です。年少組、年中組、年長組の順番で、園庭の端から端へ、ゴールを目指して思い切り走りました。保護者の方からも「がんばれっ!」と声がかかり、運動会の雰囲気が一気に盛り上がってきました。続いて、年長組の用具係が5本の綱を運んできました。1本の綱を4〜5人で持ちながら、園庭の中央に並べていきます。年長組の競技「もえろ!つなうばい」は、きりん組としか組に分かれて5本の綱を引き合い、自陣に持ち帰る綱の数で勝負を競います。先に綱を奪い終えた園児たちは、負けそうなグループの応援に向かいます。1回目はしか組の勝ち。負けたきりん組では、顔を寄せ合って作戦会議をする園児たちも。そして2回目はきりん組の勝利。3回勝負の結果は1勝1敗1引き分けでした。

次の競技は、年中組がひつじ組とこあら組に分かれて行う「綱引きオーエス!」です。「オーエス、オーエスッ!」。保護者の皆さんからも声がかかります。3回戦の結果は、こあら組の3勝。先生が「みんなの綱をひっぱる顔、素敵でした」とひつじ組をねぎらいました。競技終了後、所定の用具場所に片付けるために、綱を持ち運ぶ年長組の子供たちの表情がどこか得意そう。

年少組の競技は、「どんぐり探しにいこう!どんぐりケーキをつくろう!」。どんぐり王子から“どんぐりのケーキを作ってほしい”というお手紙が届いたという設定です。うさぎ組とりす組に分かれ、ケーキのパネルが置かれたゴールを目指します。ただし、園児たちはトンネルをくぐりぬけ、次はケンケンパ。思い思いにキメのポーズをとったあとにどんぐりをパネルに貼り付けてケーキを完成させるという趣向です。年少組の小さな子供たちには、競技も遊びの一部。子供たちの関心を引く物語に仕立てています。山や丘、たんぼなど豊かな自然がいっぱいあるキャンパスでは、どんぐりが落ちる時期には“どんぐりに会いに行こう”と丘めぐりを行います。そんなふうに、自然と触れ合う中で“気づき”を学ぶ日頃の保育活動を、競技内容にリンクさせていました。

午前の部の最後は、保護者参加による「燃えろ!玉入れ!」です。年少組vs年中組、年少組vs年長組、年中組vs年長組に分かれての玉入れ3本勝負。子供に戻ったような表情で玉入れをする保護者の皆さんも真剣。園児たちも立ち上がって大きな声で応援していました。

息の合った連携が必要な親子競技に、笑顔があふれる

親子一緒の昼食後、午後の競技が始まりました。プログラムは、先生チームと小学生チームによる「連続長縄跳び対決!」です。1〜4年生までクラス対抗で縄跳びを行っています。約40人の参加者の中には、園児のお兄さんやお姉さんも参加しているので、家族一丸での応援モードです。櫻井幼稚部長が「3分で100回を目指しましょう!」と始めた1回目は98回。小学生中心で行った2回目は46回でした。
続いて、幼稚部全員が園庭に広がって行うマスゲーム「大空の下で」。幼・小・中・高・大学生(教職課程履修者)まで一堂に介して行う10月の体育祭に参加しており、「青空の下で」は、そこで4年生のお兄さんお姉さんと一緒に行ったマスゲーム。 幼稚部園児のみの演技でしたが、上手に間合いをとりながら見事に10月に踊ったマスゲームを再現しました。

午後の部は、親子で参加する競技が中心です。年長組親子による「まわれ!とべ!タイフーン/typhoon」は、ポールを持った親子が保護者の列の足下と頭上をポールを通しながら走ります。ポールをジャンプする際に足が引っかかってしまったり、子供の方がポールを離してしまったり。ハプニングを乗り越え、親子で協力しながら一緒に走る喜びを味わいます。
年少組親子による「こんこんさんとあそぼう」は、キツネの耳を付けた園児が保護者をつかまえる追いかけっこの競技です。振り返り振り返りフェイントをかけながら、保護者を追う園児たちのなんと嬉しそうなこと。昼食後のため、眠くなったりグズッたりする園児も出てきますが、先生方があやして盛り上げます。先生方と保護者、園児の三位一体の玉川教育が垣間みられた時間でした。

そして、年中組親子の競技は障害物競争に似せた「アオムシでGO! GO」。キャタピラーに見立てた円筒型の段ボールの中に親子で入り、はいはいをしながら前に進むリレー競技です。思うように前に進まなかったり、ゴールと別方向に進んでしまったり。息の合った親子の連携が必要な、微笑ましくも楽しい競技です。
どの競技も、親子で真剣に取り組んでいました。一緒に笑って遊んで、参加する喜びを親子で味わってほしい。毎年工夫される一つひとつのプログラムに、この時期にしかできない親子のふれあいを大切にしたいという、幼稚部の教育方針が伝わってきます。

本気で走る姿に成長を見る年長組の全員リレー

親子競技のあとは、うんどう会を締めくくる年長組の「いくぞ!全員リレー」です。紅白の鉢巻きをした、しか組対きりん組のクラス対抗で行われます。この日のために、バトンをつなぐ練習も一生懸命行ってきました。年少組のかけっこは園庭を横切る直線距離でしたが、年長組のリレーは園庭を一周します。男子も女子も関係なく、予想以上のデッドヒート。バトンを落としても拾い直し、転んでも立ち上がり、力強いフォームで一生懸命走る園児たち。年少組や年中組の声が、そして保護者の皆さんの応援の声が一段と大きくなります。ひたすらに前を向いて本気で走る園児の姿から目を離せません。保護者の皆さんも顔を見合わせながら、目尻に浮かぶ熱いものを抑えられません。こんなに大きくなってくれた。年長組のリレーは、3年間の子供たちの成長振りを実感させてくれる競技でもありました。

年長組のみなさん、よく頑張りました!

感動的なリレーを最後に、全競技が終了しました。アナウンス係、看板係、体操係など、年長組の園児たちはそれぞれの立場で大活躍してくれました。だれもが、絵や紙で確認することなく自分の役割を果たし、うんどう会をリードしていきました。閉会式の櫻井幼稚部長のあいさつでも、「年長組のみなさん、よく頑張りました!」とねぎらいました。年長組の一人ひとりが秘かな自信を感じた1日だったのではないでしょうか。そして、この日の夜の各ご家庭での会話も大いに弾んだことでしょう。
「来年は年中組の皆さんの番ですよ」と櫻井幼稚部長が声をかけられたように、年中組の子供たちも、お兄さんやお姉さんの頑張りを胸に留めたことでしょう。
また運動会には、小学校の先生方や教育実習の学生もお手伝いとして参加していました。多くの保護者の方も、園児たちを見守るたくさんの先生方の様子を間近にご覧になっていました。幼稚部のうんどう会は、園児たちの成長をとおして、保護者と先生方が信頼と教育の成果を確認しあう機会にもなっています。