PLコース生徒が英語による化学の授業を受講

2012.10.23

10月19日(金)サイテックセンター205教室で、PLコースの生徒を対象とした「英語で行う理科実験授業」を行いました。この日は10年生4人、11年生11人、合計15人が受講。講師は科学教育支援事業を展開する株式会社リバネス人材開発事業部の徳江 紀穂子(とくえ きほこ)博士です。徳江氏は、高校から大学・大学院修士課程時代を海外で生活。そこで培った英語力で流れるような授業が展開されました。この他に博士号を持つ3人のリサーチ・アシスタントが実験をサポートしました。

今回は「光合成型太陽実験」をテーマに設定。そのため生徒たちはまず、風力、水力、ソーラーパネルといった、社会における再生可能なエネルギーについて理解を深めました。講師による実験の手順の解説の後、生徒はグループごとに具体的にリサーチ・プランを立てます。今回の実験では、太陽光エネルギーに着目。植物が持つ光合成の仕組みを真似て、色素を使って太陽エネルギーを集め、電気に変換する電池を作るための実験を行いました。

リサーチ・アシスタントは、予め、飲み物、調味料、植物や果物をすりつぶしたものを用意していました。生徒たちは実験計画を立てた上で、これらの液体からグループごとに2、3の液体を選びます。”Select the pigments to create efficient solar battery.” (効率的な電池を作るためにどのような色素を使うか考えましょう。)といった、リサーチ・アシスタントからのアドバイスも丁寧になされます。まず、実際に選んだ様々な色素を酸化チタンガラス電極に吸着させました。これらの色素を十分に乾燥させてからヨウ素液を1,2滴載せたガラスと、もう一方の表面に鉛筆で炭素を塗ったガラス電極とをダブル・クリップで留めました。これが電池となります。こうして作った電池を4つ連結し、回路計(テスター)もしくは電子オルゴールに配線しました。ここまでで太陽光の代わりとなるランプを当てる準備が整いました。

ランプでしばらく光を照らし続けることで、テスターで電流を測定できたり、オルゴールが小さい音で鳴り出したりました。先ほど作った電池のエネルギーが確認できたのです。次に、今回の実験で重要な説明がありました。”Once the pigment captures light, this energy excites the cell until the energy is released from the pigment.”(色素に太陽の光を当てると、色素からエネルギーがすべて放出されるまで、このエネルギーが細胞を活性化させます。)と説明があると、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。電池の内部では、(1)光による色素の励起(2)色素からの電気エネルギーの放出(3)電気エネルギーのガラス電極への移動(4)電気のエネルギーがヨウ素を介して色素に戻る、という一連の動きがあることを生徒たちは学びました。

最後に理科の渡辺康孝教諭は、「事実上、英語が科学の国際語になっているので、実際に化学の授業を英語で実施することを計画しました。平成20年度からSSHの活動に取り組んできたおかげで、生徒たちの日本語での研究発表やプレゼンテーションの能力は、とても高まったと感じます。将来的には、英語で臆することなく発表できる力がつくカリキュラムができればと思います。今日はそのための一歩です。」と語ってくれました。今回の授業の成果は、後日、生徒発表会で報告される予定です。