FC町田ゼルビアによる特別授業を実施

2012.12.12

12月11日(火)午前中、FC町田ゼルビアの唐井 直(からい ただし)元営業統括本部長を講師にお招きして、高校3年地理の特別授業を行いました。これは本学園とFC町田ゼルビアがオフィシャル・スポンサー契約を結んでいる中、教育連携事業の取り組みの一つとして行われたものです。今回のテーマは「クラブチーム経営とはどのようなものか? クラブチームと地域社会とのつながりとは? 地域活性化とは?」です。科目「地理2」の教科書では、余暇活動の地域性や身近な地域の調査を単元で扱います。今回は具体的な事例の一つとして、FC町田ゼルビアを経営する立場から講義していただきました。

授業はJリーグの歴史を振り返るところから始まりました。1993年、Jリーグは10チームでスタート。発足当初からあるクラブは「オリジナル10」と呼ばれ、企業のアマチュアクラブとプロのクラブから成り立っていました。20周年を迎えた今年には40チームを擁する大きなサッカーリーグになったのはご存知のとおりです。唐井氏は「『地域密着』という言葉は、Jリーグが打ち出したクラブ運営の方向性です。今ではプロ野球やその他の文脈でも使われる言葉ですよね。」と語りました。クラブの名称に、企業名を冠すのではなく地域名を付けるという意味で、Jリーグはとても先進的だったとのことです。

実は町田市は「少年サッカーの街」と呼ばれています。唐井氏が「町田市のサッカークラブ出身の選手は、何人くらいいるでしょうか。」と問いかけ、「なんとJリーガーを約50人生みだした街なのです。」と紹介すると、生徒はやや驚きながら話に聞き入りました。「しかし、プロのサッカーチームは町田にはなかった。力量のある選手たちを町田に呼び戻すために、社会人チームの『FC町田』として1989年に作られたのです。」とお話がありました。

他方でクラブチームとしての経営課題にもふれられました。「企業等におけるアマチュアのクラブチームは、社員の福利厚生や士気向上に資するのが目的です。」「しかし一転して、プロになると、他の企業から広告・宣伝費としてスポンサーを得ていきます。この他にも関連グッズ販売収入、チケット収入等、様々な手立てを考えます。ビジネスとして成り立たせなければならないのです。」と語ります。最近ではスポンサー企業の考え方が、広告・宣伝目的からCSR(企業の社会的責任)の立場で支援いただくことが多くなったとのことです。

最後に唐井氏からは、「FC町田ゼルビアは、一貫して地域に根差した活動を続けています。町田を中心とした地域社会の中で愛される『公共財』としての存在を目指します。まさに『街の財産』です。そして、ゼルビアにとって玉川学園は重要なパートナーです。共に町田を元気にして、子供たちの成長に貢献したいのです。ぜひ試合会場で一緒にゼルビアを応援してください。」と生徒たちにメッセージが送られました。

生徒からは次のような質問が出ました。「個人技術がある選手と、技術は十分でないが協調性がある選手とでは、どちらがチームにとってよいのですか?」という問いに対して、「例えば、野球とはだいぶ性格が違います。野球は守備と攻撃の場面がはっきり分かれています。サッカーはその区分けがあまりありません。プレー中、個人の技に目が行きがちですが、もちろんチームワークも大切。質問の答えとしては、そのときの監督の判断と選手たちの特性によるといえます。正解は無いのかもしれません。」と丁寧に答えてくださいました。