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小学1-4年生の授業公開「授業目標達成のためのICT活用II」を行いました

2014.01.29

1月29日(水)に本学園低学年校舎で、ICTを活用した小学1-4年生授業公開を行いました。ICT機器を活用した授業公開は、今回で3回目の開催となります。この日は、約150人の国公私立の小中学校・高校・大学の先生方や大学生、その他教育関係者が出席しました。

低学年校舎(小学1-4年)では、平成23年の9月より全学級教室と教科教室の一部の教室に、電子黒板を導入しています。また、PCや実物投影機の他に、場面に応じて、児童一人ひとりに情報端末も配付し、効果的に授業に活用しています。昨年に引き続き、「授業目標を達成するために、ICTをどのように活かすか」をテーマに、授業公開とパネルディスカッションを設定しました。

まず、後藤 健 教育部長(K-4担当)から、ICT導入後2年半の経過について報告がありました。その上で、「授業の目的は、ICT機器を使うことではなく、授業内容を児童に理解させて、授業目標を達成することです」と述べ、この会をより有効な手段としてICTの利用を考えていく機会としたいと話がありました。

5時間目を使った授業は、「国語」「社会」「算数」「理科」「美術」「英語」「情報」と「学びの技」という本学園独自の授業科目を公開。国語の物語文の学習では、児童が提出したプリントを実物投影機で電子黒板に映し、教員がポイントとなるところに線を引くなどして、意見を喚起する工夫が見られました。社会科の「くらしのうつりかわり」の単元では、洗濯機や電話を扱い、情報端末を使ってそれらの写真を見たり、実物の黒電話に触れたりして理解を深めていました。

また、小学1年生における「学びの技」も授業公開しました。この科目は、物事の思考の仕方・スキルを身につけさせる本学園独自のものです。中学3年生の段階では、これまでにこのような実績がありますが、次年度から小学1年生から中学2年生で、学習段階に応じてそのエッセンスを取り入れた学習を展開することを検討しています。今回の授業では、国語教材「どうぶつの赤ちゃん」を取り上げ、シマウマとライオンの特徴を比較するために、「ベン図」を用いる方法を学びました。この際、教科書を実物投影機で電子黒板に映したり、たくさんの動物を表計算ソフト上で整理したりする例が紹介されました。

パネルディスカッションでは、「玉川学園低学年での取り組み」をテーマとし、コーディネーターは、教育工学が専門である本学教職大学院 堀田 龍也 教授が担当しました。パネリストとして次の3人の教諭が登壇しました。藤樫 啓太 教諭からは、1年生の総合科における体験活動とICTとの融合を目指した実践報告があり、小宮山 拓 教諭(4年担任・社会科担当)からは、3種類の自作したデジタル教材の紹介がありました。また、野瀬 佳浩 教務主任からは、小中学校段階の各学年や教科を通じた探究学習の方策を扱う「学びの技」に関する指導計画を発表しました。

各パネリストの発表ごとに、事例のポイントとコメントが堀田教授により付け加えられ、会場内で課題を共有しました。参加者は、説明に耳を傾けながら熱心にメモを取っている様子でした。

最後に堀田教授は「教材準備、学習活動、発問や揺さぶり、あらかじめ経験させておく学習技能、次の学習活動への転移といったことに気を配る必要」があり、「学校全体のカリキュラムレベルで、ICTの活用方法を整理していくことが重要」と述べ、ICT機器をより有効に活用していくにあたり、今後の課題についてお話がありました。

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