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ワンキャンパスだからこそできる体験。教育学部2年生がK-12授業参観を行い、先生という仕事の面白みを肌で感じました

2015.06.18

玉川大学教育学部で学ぶ学生にとって、幼稚園から大学院までが同じキャンパスにある玉川学園は、格好の学びの場といえます。この恵まれた環境を生かして行われるのが、K-12の授業参観です。これは、教育実践研究という授業の一環で毎年行われているものです。今年度も複数回に分けて実施しており、5月20日(水)から3週間にわたって教育学部の2年生による保育・授業の参観が行われました。学生は事前にこの実習のねらいやK-12の教育理念などを学んだ上で、幼稚部・低学年(1-4年)・中学年(5-8年)の中から自分が志望している学校種にあったディビジョンを選び、保育・授業の参観に臨みます。今回は、低学年での授業参観に同行しました。

授業参観の前に、低学年の野瀬先生からあいさつがありました。「玉川学園の良さの一つに、さまざまな年代の園児・児童・生徒が一緒の場所で学ぶワンキャンパスの良さがあります。教育学部の皆さんにとっても、今日のように小学生や中学生と接する機会が多く、恵まれた環境だと思います。一方で低学年の児童にとっても、お兄さん、お姉さんに見守られている良い環境となっています。キャンパス内で転んでしまった小学生を、大学生が付き添って校舎まで連れてきてくれたこともあります。現在、皆さんは授業で子どもを預かる仕事の難しさなどを学んでいると思いますが、今日は、ぜひ教師としてのやりがいを感じていただけたら幸いです。そして気持ちが高まる1日にしてください」。

学生は4グループに分かれて低学年1〜4年の各学年を見学。クラスによって学んでいる科目もさまざまです。たとえば国語で「感謝の手紙を書こう」というテーマで行われている授業では、生徒がお父さんやお母さんに向けて、何を伝えていこうかというところから、学びの技の一つである「イメージマップ」を使いながら考えていきます。授業を担当する先生は、児童に質問をぶつけながら、その答えに合わせて臨機応変に児童の中にあるイメージをどんどんと引き出していきます。その様子を熱心にノートに書き留める学生たち。グループワークの時間には、学生も一緒になって机間指導をさせてもらい、子供たちにアドバイスする場面もありました。さらに別のクラスでは机間指導の合間に、授業のポイントや机間指導のポイントなどを担当の教員から直々にアドバイスしてもらう場面もありました。

また音楽の授業では見学するだけでなく、児童と一緒に歌ったり、指遊びをしたりしました。音楽を指導する先生は、参観している学生も知っている玉川で歌われている歌を選ぶなど、細かな配慮をされていました。この音楽の授業を見学した学生からは、「生徒たちが皆しっかりとした発声で驚いた」、「マリンバなど珍しい楽器にも挑戦していてすごい」といった意見が聞かれました。ちなみに低学年では4年生になると児童自身で作詞作曲を行います。作曲は鼻歌で歌った音程を音楽の先生が楽譜に書き下ろして行います。そして、完成した歌を皆で聞き合い投票を行い、11月にある音楽祭でその歌を披露します。こうしたレベルの高い教育を行えるのも、1年次からしっかりとした音楽教育を行ってきた基盤があるからです。生徒が作った曲の楽譜を見ながら、学生たちはしきりに感心していました。

この日の授業参観は見学のみで終了し、すべてのクラスの参観が終了した後、授業で振り返りを行いますが、参観終了後に希望者が野瀬先生を囲んでの質疑応答を行いました。「なかなか前に出ることができない子供には、どう対応すればいいでしょうか」という質問に「発表の場をできるだけ多く作ることで、誰もが前に出る機会を増やして自信を持たせていくことです。」と野瀬先生。また「私語がなくて驚きました」という意見には「やはり最初が肝心だと思います。授業が始まって1週間ぐらいはしっかりとよい姿を誉めながら指導をすることで、私語のない雰囲気を作ることできます」とのこと。さらに、学びの技の取り入れ方や、図書室がなく各教室の隣に図書コーナーがあることについて質問するなど授業終了後30分以上質疑応答の時間が続きました。

質疑に対応していた野瀬先生から「まだ2年生なのに、皆熱心で驚きました」「掲示物や子供が扱う物にまで視線がいっており素晴らしい」と学生へ称賛のコメントがありました。
K-12授業参観は、先に教師になっている先輩である教員が、教師になろうとする学生に対し、後輩に接するかのような温かい視線で対応していました。一歩踏み込んだ授業参観が実現できるのは、教育理念の12の教育信条の一つでもある「師弟間の温情」の精神がある玉川学園だからこそ。
学生たちが実際に教壇に立つ教育実習はまだまだ先ですが、現場で実際に触れたことがヒントとなり、これからの学びにきっと役立つはずです。

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