8年生に向けて開催した「夢フォーラム」で考える、未来と夢の実現

2015.08.19

7月23日(木)に8年生を対象にした「夢フォーラム」が開催されました。各分野で活躍する現役の職業人である保護者の方々を講師に迎え、実体験に基づいた貴重なお話をうかがいました。生徒の興味が大きく広がるプログラムをご紹介します。

同級生の保護者から仕事のこと、夢に近づくための話を聞くプログラム

玉川学園中学年では、5年生から8年生の発達段階に応じた「キャリア教育」を行っています。生徒一人ひとりの将来像や夢をより明確に意識させ、その実現へのサポートとなるような多彩なプログラムを実践しています。その一つが8年生を対象にした「夢フォーラム」です。中学部教務主任の中西郭弘教諭に、プログラムの概要と目的について聞きました。
「キャリア教育は、進学や進路指導、あるいは職場見学などの活動の中だけで行われることではなく、道徳などの教科やロングホームルームなどさまざまな活動を通して行われています。玉川学園では5~8年生の発達段階では、将来の目標、夢の実現に向けた基礎となる能力を育てたり、それにつながるように意識を向けるような指導が適していると考えています。5年生では世の中や社会に意識を向けてどのような職業、職種があるのかを知ることに重点を置き、6年生では自己実現のため自分の将来を考え、7年生では社会に役立つ自分を知り、いよいよ中学年の最終学年である8年生で自己啓発と、自己実現に必要な将来設計を考えるための『夢フォーラム』を開催します。これはさまざまな分野で活躍する生徒の保護者を講師役としてお招きし、仕事の内容や必要な能力や資格、仕事に就くまでの道のり、講師の方が14歳だった頃の思い出など多岐にわたるお話を聞くもので、長年続けている玉川学園の伝統的なプログラムなのです」。

実体験に基づいた名言が相次いだ、多彩な講師陣による講話

今年の「夢フォーラム」は7月23日(木)に開催されました。講師役をお引き受けくださったのは、20名の保護者の方々です。職業は歯科医、CMディレクター、劇団員、パイロット、ITコンサルタント、商社経営、国際協力団体職員、助産師、公認会計士、レンズ設計者、保育系大学教員、幼稚園教諭、寺院住職、シナリオライター、外資系金融・投資銀行、通信IT、ハーブ製造、大使館秘書・保育士と、じつに多彩です。当日は20名の講師の方々を前半と後半の10名ずつに分けた2部構成とし、生徒は希望する職業の講話を選び2回聴講します。

中学年の教室を使った会場では、15名前後の生徒を前に講師がスライドなどを使って話をし、生徒へ質問を投げかけながら進めています。なかには本学園チャペルを使い、生徒の心に残るエピソードをピアノ演奏をつけた即興劇に仕立てたり。生徒は驚きの表情で興味津津に演技に見入っていました。幼稚園教諭の講師は、園児に披露している「エプロンシアター」を再現。エプロンのポケットから布製の登場人物が表れてお話が盛り上がり大喝采となりました。愉快で楽しい講話だけでなく、「興味のあることに好きな理由がなくてもいい、必ず何かがあるはず」「失敗はダメじゃない、失敗から学べば次のステップアップにつながる」「適性は仕事を就く前に決めることではない。仕事をする中で適性を身につけることができる」など、講師の方々の実体験に基づいた名言が相次ぎました。

身近な人の体験談に触発される、職業への興味

講話を終えると生徒からの積極的な質問があり、「仕事で苦労したことはありますか?」「パニックになった時はどうしますか?」などの質問に、講師の方々は一つひとつ丁寧に答えてくださいました。2回目を終えると、生徒はそれぞれの講話に対して感じたこと、考えたことを文章にまとめて振り返ります。いくつか抜粋してご紹介しましょう。
「好きなこと、夢も見つけられていないけれど、今回の講話で将来について考える方法が少しわかりました。一生続けられることを探し、夢を見つけられたらよいと思います」
「日本で当たり前のことでも発展途上国では難しいことを考えさせられた。恵まれた日本で一日を大切に過ごしているか、感謝しているか、まだまだ足りないと思った」

「産まれてくる赤ちゃんをお母さんや助産師さんが楽しみにしていると聞き、私も楽しみにされていたんだと感動しました。将来は医学の道に進みたいので、今回のお話を忘れないようにしたいと思います」
「将来の夢はあるけれど、自分の就きたい仕事だけでなく、他の職業を知ることでたくさんの知識を得て、将来に役立てていきたいと思います」
「私に今できることは、学べるうちに学ぶことだと思いました」

中西教諭は「講師役は同級生のお父さんやお母さんなので、より身近な体験談に生徒は熱心に耳を傾けますね。たとえ自分が希望する職業でなかったとしても、お話の中から意外な自分の興味に気づかされることもあるので、今、現場で働いている本物の人に会い、意見を聞くことは、未来の夢を実現するためのヒントになるであろうと考えています」と話します。

夢の実現のための本物の教育――それが「夢フォーラム」開催の意義

「夢フォーラム」を継続する意義について、さらに中西教諭に話を聞きました。

「講師の方々のお話が、直接的に生徒一人ひとりの将来に活かせるかは未知数な部分もありますが、職業を考える上で出発点が興味から始まるだけでもすばらしいことです。あるいはお友だちのお父さん、お母さんから話を聞いたから、じゃあ自分の家のお父さん、お母さんにも聞いてみよう、という機会になればよいですね。自分を確立するきっかけはいろいろな方向からあってよいと考えているので、その一つの方向が『夢フォーラム』なのです。玉川学園は創立当初から、夢の実現のために本物の教育を提供することを理念にかかげています。その夢の実現のためにどうするか、生徒たちのやる気スイッチがオンになるように私たち教員がさまざまなきっかけ作りをしていきたいと考えています」。
今年の「夢フォーラム」には、大勢の保護者の方々のご協力があり、大成功のうちに終了することができました。生徒たちの輝く未来のために、来年以降も継続していきます。