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体験から学ぶことの大切さ。TAPセンター難波克己准教授による保護者向けプログラムが開催されました。

2016.02.10

玉川学園では毎年K-12父母会の事業として、学内外の先生方や各界で活躍されている方をお招きし、子育てや教育について保護者の皆様向けの勉強会、「親学講座」を開催しています。2015年度もさまざまな講座を行ってきましたが、今年度最後の親学講座として、玉川大学TAPセンター長代理である難波克己准教授をによる「玉川アドベンチャープログラム 学ぶ楽しさを知り、豊かに生きる 〜子供から大人まで〜」を、1月26日(火)に開催しました。各界で高い評価を受けている、アドベンチャー教育の手法を取り入れ玉川の全人教育と統合した体験学習プログラム 「玉川アドベンチャープログラム(TAP)」に、保護者の皆さんが挑戦しました。

難波先生はアドベンチャー教育の第一人者として、K-12の各学年はもちろん、学外でも企業での社員研修や、スポーツチームにおけるチームビルディングなどに携わっています。この日は参加者の皆さんによる自己紹介からスタート。その後により親しくなるため、あるゲームが行われました。さまざまなイラストが描かれたカードを全員に配り、二人一組になってお互いのカードを見せ合います。その中に一つだけ同じイラストが描かれているのですが、それを相手より先に見つけ、相手を換えて同じことを繰り返していくというゲームを全員で行っていきます。ゲーム開始と同時に、会場全体から歓声が上がりました。「人は知らず知らずのうちに、自分の周りに壁を作ってしまうんです。そのほうが安全だし、心地いいんですね。でも誰かと仲良くなろうとしたり人間関係を築こうとするときには、それが障害にもなります。特に歳をとるとその壁は高くなりますよね。でも、このカードのように共通のものを見つけると、一気に壁は低くなる。単なる自己紹介よりも、こういう感じで接したほうが打ち解けやすいと思いませんか?」と難波先生。

コミュニケーションの取り方を、説明ではなく実際に体験した参加者の皆さん。これはまさに「体験しながら学ぶ」もので、近年教育の分野で提唱されているアクティブ・ラーニングの一つといえます。難波先生も「一説によれば私たちは読んだり聞いたりしたことの1、2割程度しか覚えていられないといわれています。けれども議論を通して発言したり、実際に身体を使って体験したことの7、8割は記憶に残っているそうです。子供達だって、自転車の乗り方をどんなに読んだり聞いたりしても、実際に体験しないと上手に乗れるようにはならないですよね」と、参加者の皆さんに説明します。

この後も、一文字ずつ書かれたカードを並べて一つの文章を皆で作ったり、サイコロを使ったゲームを行ったりと、さまざまなプログラムに挑戦しました。正解を見つけるのに時間がかかる場合には、難波先生は答えを教えるのではなく、さまざまな角度からヒントを出して正解へと導いていきました。”自分でわかる”ということが大切なのです。
「なかなか答えが分からないとイライラしたり、劣等感も感じますよね。子供達は、毎日こうしたことと向き合っているんです。けれども大人になるとそのことを忘れてしまい、『まだ分からないの?』『何でこの点数なの?』と、つい言ってしまいます。私たち大人ができることは、子供達のそんなチャレンジを最後まで見守ることなんですね」。

「人間の個性の違い」について説明する人形(ツール)


ユーモアと脳科学の情報を入れ混ぜた難波先生のお話と体験学習で、笑い声の絶えなかった今回の親学講座。説明の中で難波先生は「楽しい気持ちで学んだことは、記憶にも残りやすい」と語っていましたが、その言葉通り今回のプログラムも参加者の皆さんにとって記憶に残る体験となったのではないでしょうか。

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