浪江町役場職員研修の講師をしました

2018.12.03
原田眞理

11月27日、福島県双葉郡浪江町の町役場において職員の方々を対象とした研修の講師をさせていただきました。テーマとしては、住民の方々への心理学的な視点からの対応方法と、職員の方々のメンタルヘルスについてでした。

浪江町は2017年3月31日に居住制限区域および避難指示解除準備区域の避難指示が解除されました(避難指示区域の概念図参照)。まだ帰還困難区域が町の広範囲にあります。町役場は2017年4月1日よりそのほとんどの機能が本庁舎に戻っています。避難解除後、2018年10月末時点での居住世帯は561世帯、853人と発表されています。元々の約21000人という人口から考えると、少ないと言えるでしょう。まだ多くの方々が県内外で避難生活を続けておられます。
ご自身も被災されながらも、町内のみならず、全国におられる浪江町の住民の方々のために、役場で仕事を続ける職員の方々のメンタルヘルスはとても大切です。

講演前に、久しぶりに請戸港に連れて行っていただき、静かな海に数隻の漁船がある横で、トラックが忙しく行き来しているのはとても変な気持ちがしました。後を振り向くと、おそらく解体申請をしていない津波に壊された家が所々にぽつんと残っています。なみえ創成小学校中学校、浪江にじいろこども園も外側から見学し、帰りに浪江駅に立ち寄ると、ちょうど常磐線が入ってきました。線路がわからないくらい荒れ果てていたことを思い、思わず走って電車の写真を撮りました。駅前にはもんぺでルンルンという意味の「もんぺるん」というカフェがオープンしていました。帰還者数はまだ少ないですが、町のエネルギーを感じて帰って来ました。