勉強のやり方

2012.09.07

院生になってから、勉強のやり方は学部の時と変わりましたか? 大学院では、学部の時のように教師の講義内容をひたすら理解するというような他律的な勉強方法では不十分で、自律的な勉強(これを研究という)が必要となります。自律的な勉強とはまずは疑問を自らに投げかけることから始まります。
例えば、教育の目的とは「人格の完成を目指すこと(教育基本法第1条)」と学部の時に学んだと思いますが、その際「なるほどなぁ~」で終わらずに、「なぜ“形成”ではなく“完成”なのか?“完成”など不可能ではないのか」というような疑問を立ててみることが重要です。その疑問にまずは自分なりの解答を考えて(ここが重要!)、その後、文献検索の作業に入ります。研究は「疑問」から始まりますので、大学院の時に「疑問を立てる癖」を是非ともつけて下さい。
(ちなみに「人格の“完成”」となった理由は、田中耕太郎『教育基本法の理論』(1961)に記されています。)

(教授・山口意友)