SGHの発表会に行ってきました

2016.02.01

SGHは「スーパーグローバルハイスクール」の略で、文部科学省が平成26年度から始めた新しい事業です。この事業は高校でグローバル・リーダーの育成を図ることを目的としています。平成26年度には56校(玉川学園高等部・中学部も指定を受けました)、平成27年度には56校が指定を受け、合計112校がグローバル・リーダーの育成の研究を進めています(文部科学省のHPをご参照ください)。
今回、訪問したのは、平成27年度に指定を受けた横浜市立南高校の中間発表会です。南高校は公立の中高一貫教育校で、4クラスの生徒は附属中学校から、1クラスは高校から入学してきます。附属中学校では豊かな学び合いが行われ、多くの生徒が中学校の時点で英検準2級に合格しています。
南高校のSGHのテーマは「国際都市横浜発 次世代ビジネスリーダーの育成」です。今回のSGHの発表会は、高校1年生が東南アジア諸国の課題を、自分達で情報を集め、分析している経過をまとめた内容です。生徒達は5人程度のグループで議論してまとめた内容をipadのパワーポイントで示しながら、参加者や他のグループの生徒に説明する、という手順で進めていきました。1回の発表時間は10分、質問時間が5分で、これを6回行います。生徒達は発表者になったり、他のグループの発表を幾つか聞いたり、といった活動を行います。
私が参加したグループでは、マレーシアの教育やゴミ問題についてまとめたり、東ティモールのコーヒー産業について調べたりしていました。発表の態度も質問への受け答えも高校1年生とは思えないほどしっかりしていました。途中でクイズを入れたり、写真を提示したり、説明を受ける人を飽きさせないような工夫が随所にみられました。生徒達は多くの課題が貧困と関係していることに気づき、それを解決するためにどのような可能性があるのかを今後検討していきます。来年度の11月に研修旅行としてシンガポールを訪問し、現地の方達に英語で提案をプレゼンしてくるそうです。若い世代の豊かな学びと可能性を感じる1日でした。

横浜市立南高校・附属中学校の様子は、同校HPをご参照ください。

(教授・坂野 慎二)