第70回 日本保育学会に参加して

2017.06.28

5月20日、21日に岡山県倉敷市にある川崎医療福祉大学で日本保育学会が開催されました。本学研究科修士課程2年、乳幼児教育研究コースの5人全員が、ポスター発表するため参加させていただきました。

日本保育学会は乳幼児関連の学会としては日本で最大級であり、全国の保育に関する実践者と研究者が一同に会します。この学会への参加は教育学研究科の学生として大変勉強になり、自分の研究と同じ分野の実践者、研究者と直接会うことができ、貴重な情報の交換を行うこともできます。
我々乳幼児教育研究コースの5人は、それぞれ分野の違う発表をしており、講演やシンポジウムも興味のあるものが異なります。子育て支援や特別支援、保護者支援、乳幼児の国際バカロレア(IB)教育など多方面に渡ります。
私は保育士養成校の教員で、保育保健の研究をしており、「保育士養成におけるアレルギー・アナフィラキシー対応のシミュレーション授業」の発表を行いました。保育現場においてアレルギーを持つ子どもは増加傾向にあります。しかしアレルギーの対応教育はまだ遅れているのが現状です。会場ではアナフィラキシーになった時に使用するエピペン®(症状を緩和させる薬剤)のことを知らないという方もいて、保育現場へ保健の知識を広める活動をしていかなくてはならないことを痛感させられます。シンポジウムや講演も医療や保健の分野のものに参加し、2日目は「保育事故」をなくすために、という題目の自主シンポジウムに参加させていただきました。ここではお子さんを保育園で亡くされたという保護者の方の貴重なご意見を伺うことができました。またここで見た保育事故の検証映像を、後日、教材としていただくことができ、保育士養成校の授業で保育の事故予防の教材として使用することができることとなりました。
本学は学会への参加を積極的に推進しており、こうした、自分の研究する分野の学会に行くことができます。それは今後研究をするためにも論文を書く上でも、貴重な経験をさせていただくことができるのです。そして同じ研究科の同級生である仲間とも、お互いに刺激を受けあうことによって、より良い論文がかけるよう努力していきたいと思っております。

【乳幼児教育研究コース 木村美佳】