大学院の授業風景①(乳幼児教育研究コース)

2018.07.25

今回は乳幼児教育研究コースの夜間授業の風景をお伝えしたいと思います。
乳幼児教育研究コースでは平成28年より現場の方の学ぶ機会を増やすために夜間コースを開設しています。夜間コースの授業は働きながら大学院に通う院生が多くいます。そのため、授業での内容も現場での実際の声を交えて授業が展開されることが多くあります。ひとつのテーマに関して、幼稚園や保育所、認定こども園それぞれの施設からの意見を交換することができることは、夜間の授業の大きな魅力だと思います。
また、受講する院生は施設長や主任保育者から学部卒など幅広い年齢層が受講しています。そのため、それぞれの立場からの視点や意見に触れることができ、それぞれが影響を受けながら知識を深めることができます。様々な立場の人と社会的な地位にとらわれることなく、同じ目線で子どものことを考え語ることは大学院ならではの学びの形です。多様な人が受講する夜間の授業は、他の授業とは異なる独自のアプローチから学びを深めていくのではないかと思います。

次に具体的な授業の内容についてご紹介したいと思います。2018年春学期に開講されていた障害児保育研究では、「インクルーシブ教育・保育」「合理的配慮」をキーワードにして、障がいのある子どもの保育に関する質的に学びを深める授業です。
障害のある子どもを取り巻く様々なテーマを調べて発表し、それに対して討論をする形で授業が進められます。また受講生自らが決められたテーマに沿って調べ、全体に向けて発表することで、院生同士の双方向のやりとりにより、一歩深い学びをすることができます。さらに、様々な映像や文献をはじめとした資料のほかに、当事者の方の生の声に触れることで、障がい児やその子どもを取り巻く環境、社会の流れについて、批判的視点から考察することで学びを深めることで授業が展開されました。
現場の声から生まれた学びの種が授業の中で様々な視点からの意見により芽を伸ばし、再び現場に戻り花を咲かすような新しい学びの形が夜間の授業の様子から感じていただければ嬉しいです。

教育学研究科1年 H・A