文部科学省 IB教育推進シンポジウムに参加して

2018.10.15

「第1回 国際バカロレア(以下IB)に関する国内推進体制の整備事業シンポジウム2018」に院生6名が参加しました。初年度は、コンソーシアム発足記念として、ゲストスピーカーによる基調講演、IB導入の事例紹介、IB修了生、保護者や教師によるパネルディス
カッションが行われました。当日は、教育関係者や一般企業の方、IB教育に関心のある生徒や保護者など、全国から約400名の参加となり、IB教育に対する関心の高さが伺えました。
IB教育とは何か、新学習指導要領とIBについて、IB教育ではどのような生徒が育つのか等を本校、星野あゆみ教授も講話されました。IB教育を紐解くと、ずっと日本が目指してきた学びや生徒像と一致することが多いことがわかります。また教授は、長年MYPコーディネータとして、現場で培われた実践経験から学びを実生活に転移して考える生徒の様子について具体的にお話されました。
またIB修了生が、IB教育についてのディスカッションを行いました。今までの学びの概念が変わったこと、課題論文やレポートを書く際にはどこに問題点をおき論理的に書くかを考え、模索しながら自分の力を高めていったこと、そして学びが今も生かされていること。私自身もIB教育を受けたかったと、しみじみ感じました。
シンポジウム後、IBの教育効果やIB導入への課題など、各パートに分かれて情報共有をしました。お話を聴いて感じたことは、現場の先生が悩みながらも熱意をもって一生懸命取り組んでいるということです。大学院の授業では、IBの理念をどのように一条校に取り入れればよいか、多種にわたる協同学習の方法、新学習指導要領に基づく単元プランナーの作成、お互いの課題を見合い、ルーブリック評価し合うこと等、生徒や教師の視点を意識しながら現場での実践を踏まえた学びを体験することで、教師自身のマインドセットをしてきました。しかし、参加された先生方の話を聴くと、私達が気付かなかったことに悩んでいる様子が見られ、多角的な視点を常にもちながら、日々学び、研究をしようと思いました。
今年でIBは50周年。まだまだ歴史は浅いです。11月17日(土)には、玉川大学で国際バカロレア機構・玉川大学学術研究所共催による国際バカロレア教育フォーラムを行います。IB教育に興味のある方は、ぜひお越し下さい。

教育学研究科1年 K.E.