「今こそ教育の転換期」

2015.07.08

今回は国際バカロレア(IB)コースの活動について紹介したいと思います。大学院教育学研究科IBコースは、2015年7月現在日本で唯一のIBの研究者及び教員養成のコースです。政府は、2018年までに国際バカロレア(IB)認定校を200校まで増加させる目標を日本再興戦略の中で掲げ、閣議決定しました。そのため、日本ではIB教員の需要が高まっています。私たちは、これから日本で浸透していくであろう、IBを概念レベルから理解し、広めていく為に、机上や教室内の活動のみならず、様々な所に出向き、学会参加や発表を頻繁に行っています。そこで今回は、6月に文部科学省に行われた、「IB教員養成に携わる大学の情報交換会」について活動の報告をしたいと思います。
 「IB教員養成に携わる大学の情報交換会」では、IB コース設置を考えている各大学に対して玉川大学大学院からの発表や情報交換、意見交換が行われました。IBを導入する際には制度的な課題も勿論ありますが、IBの概念的理解こそ最も大きな課題であり、日本でのIBの発展に不可欠なものではないかと考えます。今回の情報交換会では、その概念的理解に関して「シャッフル」をテーマに玉川大学江里口教授からのプレゼンテーションがありました。IBは経済成長期以降日本で行われてきた学校教育と大きく異なるものであり、教育における価値観や概念をシャッフル出来ないとなかなか理解出来ません。また、私たちがこれまで受けてきた教育と全く別の教育を行うこと、それを日本に広めることは容易では有りません。それらの課題に対してのアプローチについて江里口教授から発表がありました。
私たちは日々の授業でその「シャッフル」を行っていますが、今回のプレゼンテーションにおいて各大学の教授の反応を見ると、日本の学校教育における価値観や考え方が様々あり、新鮮でした。つまり、教育における転換期を迎えているのではではないかと考えています。そして今回の活動を通して、教育における価値観、概念の転換が今後の日本の教育に求められるのではないかと考えました。

教育学専攻1年N.Y.