量子情報コース

  • 量子コンピュータ設計論
  • 量子暗号
  • 量子ネットワーク構成
  • 量子テレポーテーション
  • 量子情報理論
  • 量子鍵配送システム実験
  • 量子理論回路の物性論
  • 超高速量子通信方式
  • EPR現象の応用
  • 量子状態制御と超精密計測
玉川大学とMITが主催した量子情報の国際会議の会議録

本コースは20世紀に開発された現代コンピュータの原理を越えるいくつかのコンピュータ科学の一つである量子情報科学の修得を目的としています。特にその科学から生まれた3大発明である量子コンピュータ、量子暗号、量子テレポーテーションの基礎理論と設計法を講義します。そもそも量子情報科学とはこれまでの原理とは全く異なる原理に基づく情報の機械的操作によって全く新しい機能を模索するための科学です。現在、量子情報科学から生まれた科学技術の代表には前に列記したように量子コンピュータ、量子暗号、量子テレポーテーションがあります。これらの情報機能を理解し、その将来展望を考えるには極めて困難な基礎訓練が必要です。

本コースでは初歩的な基礎から最先端まで系統立てて講義していきます。具体的な内容を想像していただくために以下に3大発明の概略を説明します。

量子コンピュータは現在の原理で設計された最高のコンピュータで千万年かかる計算を1秒で計算できる能力を持つコンピュータです。その原理は量子状態と呼ばれる量子力学的世界において無限の超並列計算を行うことに対応しています。現在それによって素因数分解やデータベース検索などが一瞬に解けることが解っています。このような能力は将来ロボットの頭脳として応用可能であると考えられています。

量子暗号は完全な安全性を保証することができる暗号や情報セキュリティ技術です。現代の暗号は計算量と呼ばれるコンピュータが計算できる能力に限界があるとの想定で安全性を保証しています。あるいは人間が考えられる範囲で解法アルゴリズム(解き方)が現在解っていないとのことで保証しています。一方、量子暗号は物理的な原理で安全性を保証します。従って、物理原理が正しい限り安全であることになります。現代暗号では天才的な人間が知らない間に解く可能性を否定できません。有名な例は第二次世界大戦中の日本の暗号のほとんどがアメリカに解読されていたという事実がありますし、ドイツの暗号がイギリスの科学者集団、特にチューリングによって解読されていました。現在、代表的な量子暗号はインターネットなどによる暗号通信において通信者間の共通鍵あるいはパスワードとなるビット列を量子通信を用いて安全に共有するための方法を提供するものです。さらに個人を識別する認証機能なども量子暗号の機能として研究されています。

量子テレポーテーションは原子の世界の状態を光速で瞬間移動させる手法です。原子などの量子力学的物質は個体としての識別はできないのでその状態情報があればその原子を再現することができます。従って状態情報が瞬間移動すれば原子が瞬間移動したことになります。

本コースを修得することによって21世紀の最先端科学技術に携わることが可能となります。

研究室

  • 玉川大学量子情報科学研究所超高速量子通信研究センター(広田修 教授、二見史生 准教授、加藤研太郎 准教授)
  • 玉川大学量子情報科学研究所超高速量子通信研究センター(相馬正宜 教授、濵田充 教授、政田元太 准教授)