谷先生Vol.3:よくない先生〜責任を他人のせいにする先生〜

2016.07.15

最近、実際に聞いた実話です。

発達障害のA君。学校で一番の問題児でした。四年生では荒れに荒れました。ベテラン主任のクラスだったのですが、コントロール不能になっていました。

五年生のクラス替えで、そのA君を、よく勉強している若い女性の教師が
担任しました。その先生は、いろいろと勉強して努力したのでしょう。A君は激変します。二学期の終わりには乱暴が収まり、まるで目立たないようになっていました。

五年生のとなりのクラスは、これまたベテランの50代男性教師でした。この先生も学年主任で実力派でした。でも、四月のクラス替えでは、自分はA君のいないクラスを避け、若手の女性教師にいわば押し付けたのです。
ところが、です。
A君を避けたそのベテランのクラスが安定しなくなりました。クラスが騒然とし始めました。

女性教師がしっとりと授業をしているときに、隣のクラスから担任が大声で子どもを怒鳴りつける声が聞こえてきます。そして、あろうことか、職員室でそのベテラン学年主任は、A君を激変させたその若い女性教師本人に向かってこう言ったのです。

あなたのクラスは平和でいいよね。
問題のある子を『A君シフト』で、全部のけてあるからね。
うちは大変だよ。

再度、言いますが、これは私が実際に身近なところで取材した実話です。
こんなベテラン教師になってはいけませんね。
残念ながら、こうしたよくない先生も、現場にはおられるようです。
その際立った特徴は次のことです。

責任を他人のせいにすること

自分のクラスがうまくいかないことを、次の五つのどれかに責任転嫁する先生は、決して伸びないし、子ども・保護者・同僚から信頼されないと私は思います。

① 子どものせいにする。
② 前担任のせいにする。
③ 親のせいにする。
④ 地域のせいにする。
⑤ 教材のせいにする。