安藤先生Vol9:インクルーシブ教育に向けた「学校の5つのシステム」について考える(第5回)

2016.11.21

今回は、ケース会(作戦会議)と巡回相談について考える。
ケース会は支援を求めている子どもの指導を「いつ」「どこで」「誰が」「どんな内容」でするのかを具体的にすることが求められている。そのためには、情報の収集と分析、理論に基づく観察やアセスメントの共通理解が重要である。また、短時間で目的を達成させるためのケース会のルールや会議手法が必要となる。
ケース会はすべての子どもと家庭に寄り添う一本の糸で、その時の状況によって、細くなったり、太くなったり、面になったりするのである。

  1. 「保護者には言えない」「保護者に問題がある」というスタンスではなく、保護者参加を基本として、チームのコアメンバーとして考えることが重要である。
  2. いつも、同じメンバーで開催するのではなく、構成員を変えることが変化や新たな気づきを生むことになる。
  3. 巡回相談(特別支援学校や大学の専門家)システムの活用はケース会に効果的である。

また、外部の専門家の力を借りることで、学校組織全体へのコンサルテーションができ、コーディネーターへのスーパーバイスも可能となる。