古川先生Vol.2:どうして 学校はチャイムが鳴るの?

2015.06.04

幼稚園や保育園から、入学してきた1年生もようやく2ヶ月が過ぎ、学校にも慣れてきました。その1年生もそろそろ気になるのが、授業時間です。

「ねえ先生、どうして学校は45分なの」「学校はなぜ、チャイムが鳴るの」「幼稚園の時は、いっぱい遊べたよ」「勉強の時間45分は長いよ」「どうして休み時間しか遊べないの」と先生に今まで我慢していた質問です。

先生にとっては当然のことですが、あなたは1年生にどう答えますか。1年生にとっては「どうして?、どうして?」なのです。「小学校はたくさんの人たちが勉強しているので、時間を決めて学校生活しなければならないのです」「全校の人たちが授業の始めと終わりをあわせるためです」「1年生から6年生まで生活しているから、時間を決めているんです」…。まさか、「学校は昔からそうなのです」なんて答えませんね。でも、1年生にとってはどれもちっとも明快な答えになっていません。

幼稚園や保育園の多くは、子どもの実態や活動に合わせて時間を決めて、園の生活をしています。だから、小学校に入学してきた1年生の子どもたちにとっては、なかなか大変なことです。45分の授業で、ずっといすに座って取り組むことも1年生にとっては子どもによっては、苦痛かもしれません。もちろん、学習の準備や片付け、体育着などの着替え、給食の準備や片付け、清掃の仕方など、個々それぞれによって時間のかかり方も違います。4月生まれの子どもと早生まれの子ども、しっかり家庭でしつけられている子どもとそうでない子ども、要領のよい子どもとそうでない子ども、それぞれの子どもによって取り組む仕方や時間の違いが見られます。

そこで、学校によってはGWまで学級を決めず、いろいろな形で子どもたちが学校適応できる体制をとっているところもあります。最近「スタートカリキュラム」ということを耳にしませんか。一つは、45分の授業を15分や30分に分割し、15分を①単位(1モジュール)と計算して、教育課程を組みます。授業の内容と子どもの学習活動の実態を考慮して、進める形です。もう一つは、教科などの内容を関連的に扱う取り組みです。生活科や特別活動などの内容と適応指導、学習内容を考え教科同士をうまく組み合わせたり関連づけたりして進める形です。教師のセンスが問われてきますね。

意欲満々で入学してきた子どもたち。そろそろ、学校にも慣れいろいろなことに挑戦したり、取り組んでみたいと思っている1年生。あなたが1年生の学級担任だったら、どのような教育課程を組んで、学習や学校生活を子どもたちが「今日も学校へ行って楽しいこといっぱい勉強してきたいな」という学級経営をしていきますか。