関西大学初等部を見学しました

2012.06.18

6月14日(木)に、教職大学院の井出教授、堀田教授について、5人の現職院生が大阪府高槻市にある関西大学初等部を訪問させていただきました。校長先生、教頭先生から直接経営方針や特色である「ミューズ学習」(思考力の育成のための特設の時間)などについての貴重なお話を伺うことができました。また、教務主任の先生が学校内をていねいに案内してくださいました。
初等部は開校して間もなく、まだ5年生までしかいない新しい学校です。13階建の1-5階が初等部で、6階以上が中・高等部になります。関西大学とも連携し教育活動の充実を図っています。教室では電子黒板や実物投影機、コンピュータなどICTが日常的に使われていました。学校図書館(はてな館・わくわく館)はあまりの充実ぶりに目を見張りました。
2年(塩谷学級)、3年(今宮学級)の国語の授業を参観させていただきました。印象に残ったことはたくさんありますが、二つ挙げます。
一つは「思考を可視化する」です。「頭の中は見えないので、子どもたちがシンキングツールを使って図示化すれば、お互いに話し合うことができる。」はなるほどと思いました。考えるための方法を思考スキルとして身に付けさせ、言語内容だけを教えるのではなく、言語形式をしっかりと教えそれを次の学習につなげる・生かすことを意識的に行っていたこと。子どもたちはよく思考し、とても知的に見えました。
二つは「ポートフォリオ」です。児童の学びを高校3年生まで見据えて行っているということ。子どもも自分で振り返ることができるし、教師もどんな学びをしてきたのかを見て、生かすことができます。12年間一貫教育のカリキュラムを開発し、体系的な授業を行う上での鍵になると思いました。 すばらしい施設と先生方、そこで学ぶ子どもたち。そして最先端の研究を見せていただき、たいへん有意義な時間を過ごすことができました。
この経験を来年現場に戻り、東京都のよりよい教育のために必ず生かしたいと思います。今回このような機会を与えてくださいました井出教授、堀田教授をはじめ関西大学初等部の先生方に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

(現職院生・S.Y.)