学習心理支援カウンセラー研修がありました。

2012.02.14

2月6日(月)-7日(火)に学習心理支援カウンセラーの研修があり、教職大学院生10名が受講しました。この研修を受けて、試験に合格すると学習心理支援カウンセラー(基礎)の資格がいただけます。
1日目の研修は、自己理解、自己開示、傾聴、言語コミュニケーション、非言語コミュニケーション、保護者対応について学びました。

  1. 自己理解、自己開示では、リフレイミング、ジョハリの窓、エゴグラム、文章完成法(SCT)などの技法を使いながら学びました。技法を学びながら自己理解をしたり、自己開示を行ったりしました。エゴグラムは、質問に答えて、自分の性格の傾向を知るもので、得点の低い特性を知ることで、その部分を高める方法を考えて行動することができます。自己理解をすることで、自分の思考や行動のパターンを意識し、正しく判断ができると思いました。自己開示については、自分のことを話すことで、相手も心を開き信頼関係が高まります。また、「これでいいんだ。」のように自己受容が行われるようになります。
  2. 言語コミュニケーションは、上手なほめ方について考えました。上手なほめ方は、1.タイミングよくほめる、2.心からほめる、3.さりげなくほめる、4.具体的な行動をほめる。5.みんなでほめる。などです。当たり前のことばかりですが、意識しないと難しいと思いました。
  3. 保護者対応は、ロールプレイを行いました。保護者の話を、1.目を見て、2.うなずきながら、3.感情を込めて聴く、4.保護者の話を聴いたり、質問したりして状況をつかむ、5.改善策を一緒に考えるなどを学びました。今日の課題となっている保護者対応について、事例を基にロールプレイをし、アドバイスを受けたので、自分が話を聴く態度や質問の仕方を見直すことができました。

2日目の研修は、家族の心情を体験するロールプレイやピア・アシスタントなどについて学びました。
  1. 家族の心情を体験するロールプレイでは、不登校の男児を抱える家族という設定でロールプレイを行いました。目的は、役になりきることで、演じる役の気持ちを理解したり、解決策を探ったりすることにありました。やってみると多くの発見がありました。例えば、着席する場所が人間関係を表していたり、家族の温かい言葉に助けられてと感じたりしたことです。家族が不登校児とつながっておく重要さを再認識しました。
  2. ピア・アシスタントとは、仲間・同僚(ピア)が支援者・助手(アシスタント)になり、仲間の立場から相談者を支援する支援者のことです。ピア・アシスタントは解決策を与ええるのではなく、相談者と一緒に問題を解決する仲間になります。ピア・アシスタントの練習として、上手な指示の出し方、ほめ言葉の練習、話の聞き方の練習、対決の解決の仕方、上手な断り方の練習(アサーショントレーニング)、「紙上相談」などを行いました。「紙上相談」は、一人がもつ悩みごとについて、ワークシートを順番に回して、紙上質問したり、アドバイスをしたりする方法です。やってみると、多くの仲間に支えられていることを実感したり、自分の思いつかなかった解決策を知ったりすることができました。

今回の研修の最後は、「別れの花束」でした。1枚のワークシートを順番に回し、そのワークシートの持ち主にみんなが温かいメッセージを書くエクササイズです。戻ってきたワークシートには、心温まる言葉がたくさん書いてあり、うれしくなりました。

今回の研修を受講して、新しく学ぶことも多かったのですが、それ以上に自分の教員としての姿や学級経営を振り返ることができました。さらに自己理解を深め、指導に生かして行きたいと思います。

(現職院生・M.A.)