夏期集中講義「コンピュータと教育」第3日目

2013.08.13

堀田龍也教授の夏期集中講義「コンピュータと教育」も3日目を迎えました。

本日は,『教育の情報化に関する手引』(文部科学省,2009)のうち,「3.校務の情報化」を中心に学びました。「校務支援システムの実際」「校務の情報化による学校経営の改善」「市教委としてのICT環境整備」「教育センターでのICT活用研修」の観点からお話しをして下さいました。

まず,教員のICT活用指導力についての現状を学びました。全国平均では,「児童のICT活用を指導する能力」に次いで「授業中にICTを活用して指導する能力」に課題があると感じている教員が多いことがわかりました。そこで,研修の必要性についてですが,わかりやすい授業づくりをするためにどうICTを活用していくか,その研修パッケージというものがあります。中にはスライドと,それに対応した説明文の冊子などが入っており,学校が自立した研修を行えるとともに,若い人でもリーダーになれるような工夫がされていました。現場から離れずに行える校内研修では,この研修パッケージも含めたOJT [On the Job Training]が非常に重要であることがわかりました。

校務支援システムには,出欠や成績管理などのあらゆる機能があり,使用することで教員の業務が非常に軽減されることがわかりました。また,情報の蓄積ができるため,引き継ぎや情報の共有がスムーズに行えるという利点もありました。この校務支援システムの使用においても見られる自治体間格差が縮まることが必要だと思いました。

校務の情報化には,「業務の軽減と効率化」,「教育活動の質の改善」というねらいがありますが,災害時の緊急連絡メールのような,家庭や地域との連携が図れる内容のものもあることがわかりました。
今日の講義で印象的だったのが,「絶対的な安心感が必要」だということです。急激に便利になり,短時間で作業ができるようになった一方で,ミスが報道されてしまうことがあります。従来の紙ベースのやり方には絶対的な信頼感があるので,そこにICTが加わったという考え方が大切だということを学びました。

話を聞くだけでなく,実際にICTを使ってみる。思いを持って動き,現状を変えていく。その積極的な姿勢が,児童のために動く教師になるために必要なのだと考えました。明日からの2日間も,多くのことを吸収できるよう努めたいと思います。
(ストレートマスター1年・S.Y.)