玉川学園 玉川大学 2012
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Tamagawa Academy & Tamagawa University 201211ICT教育学びの技生活の中の音楽行事教育と体験教育玉川学園では、中学年校舎、高学年校舎ともにコンピュータ教室はもちろん、すべてのエリアを有線・無線LANでカバーし、いつでも、どこでも学習が可能なネットワーク環境を実現しています。その中で、高度情報化社会に対応した情報処理能力の獲得と、効率よい学習のためのツールとして、さまざまな教科で生徒たちはコンピュータを使いこなしています。ICT教育では特に、コンピュータ活用能力、情報活用能力、コミュニケーションやプレゼンテーションの道具として情報の発表や公開能力の向上を図っています。また、親と子と教師が三位一体となって教育活動に取り組んでいますが、三者を結ぶネットワークとして「CHaT Net」が活用されています。「学びの技」は、ICT(情報通信技術)を活用しながら、疑問を持ち、調べ、共有し、知識として蓄積するといった学びのサイクルの中で、科学的な視点・思考を備えた知識の学び方(ラーニングスキル)を身に付ける9年生のプログラムです。その重要なステップの一つに位置づけられるのが「ポスターセッション(発表)」です。一人ひとりが自ら決めたテーマに沿って骨子を論理的にまとめ、全員がパネル展示し、同級生や10年生、11年生の先輩たち、さらに保護者の方々に展示内容を説明します。発表者は同級生や先輩たちが書いた評価シート(疑問や改善点の指摘、アドバイスなど)をもとに内容を振り返り、再検討して、自分の言葉で文章を作り上げ、論文を完成させます。一連のサイクルを経て学び方を身に付けた生徒は自信をつけ、積極的に学びに向かっていくようになります。玉川学園の創立者は、創立当初から音楽を日常の中に取り入れ「音楽の生活化」をめざしてきました。ここで言う生活化とは、音楽を通じて、豊かな感性や創造的な表現力を培い、音楽活動に積極的に取り組む意欲を育てる人間教育を指しています。その思いを受け継ぎ、玉川学園の音楽教育は、文字通り「音」を「楽しむ」ことが基本姿勢となっています。音楽祭や入学式、卒業式はもちろん、朝の挨拶、来園者の歓迎など、折りに触れ、さまざまな歌が歌われます。児童・生徒・学生たちの発達段階に合わせた指導方法と、質の高い音楽を「聴く」「演奏する」「歌唱する」活動が日常的にあるため、ごく自然に表現力と音楽センスが磨かれ、その積み重ねが、豊かな感性と人間性を備えたいわゆる「玉川っ子」の素地を育んでいます。教科学習だけでは得られない力を育むのが「行事」です。一流の芸術に触れ、本物を体験する研修をはじめ、全学で開催される体育祭や音楽祭など年間を通じて多彩な行事が開催されます。五感で獲得した多くの知識、高い学力、人間としての教養、仲間との協調、コミュニケーション能力は生徒を大きく成長させます。また、週1回行われる「礼拝」での祈りの時間や、自ら試み、仲間と協力して一つのものを創りあげる「労作」の時間は、社会のリーダーとして必要な人間力のベースをつくる重要な機会です。例えば、9-12年生では日頃の学習成果を発表する天空祭を実施。12年生では世界の貧困や偏見などの問題を学ぶ科目「ワールドスタディーズ」で、実際にアフリカを訪れるといった体験を通じた学びを積み重ねていきます。

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