玉川学園 玉川大学 2012
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Tamagawa Academy & Tamagawa University 201223玉川大学・玉川学園12年生連携特別プログラムFuture Sci Tech Lab(FSTラボ)見学デンマーク体操教育の情報化玉川大学への進学を希望している12年生の中でも、成績優秀者を対象に、半年早くから大学の授業を受けることができる高大連携プログラムを実施しています。12年生の後期、すでに玉川大学入学が決定している生徒は、12年生の授業と並行して、大学の開設科目を16単位まで履修できます。そのうち、10単位、5科目はプログラム受講生のために開かれる科目で、大学生の誰もが必要とする基礎力を、高校までの学習とは違う大学の授業・学習を通して学びます。また、6単位、3科目は実際の大学の授業を、大学生と一緒に学びます。それにより、大学の同級生に先んじて大学の授業・学習に慣れ、大学で何を学ぶのかを認識した上で、大学に入学することができます。さらに、プログラムで取得した単位は、大学入学後に認定されます。これは、同じキャンパス内に幼稚部から大学・大学院まである本学だからこそ、実施できるプログラムです。玉川大学学術研究所 生物機能開発研究センターの植物工場研究施設では、新しい農業技術の開発をめざして、無農薬で安全な作物生産の実証実験を行っています。食糧不足が予想される将来、天候に左右されず、効率的かつ安全に作物が栽培できる農業技術は、世界的に必要不可欠なものと考えられています。植物工場研究施設では、世界で初めてダイレクト水冷式ハイパワーLEDを主光源とした栽培ユニットを開発し、多段式水耕栽培システムを構築して、レタス、サラダ菜、イチゴ、トマト、ハーブ、薬草、ジャガイモなどを栽培しています。この植物工場研究施設ではK-12の園児・児童・生徒を対象に見学会を行っています。見学する生徒たちは、研究施設の概要を聞いた後、世界で初めてという最先端の技術を体感し、研究への興味と理解を高めます。玉川学園では心身の健康を保つ基本として「デンマーク体操」を行っています。玉川学園は今から80年前、「デンマーク・オレロップ国民高等体操学校(現・オレロップ体操アカデミー)」創始者でありデンマーク体操を考案したニルス・ブック氏を日本に招いてデンマーク体操を教育の場に取り入れ、オレロップ国民体操学校の東洋分校として協定を締結しました。デンマーク体操は人間の体を合理的に動かして健康な体にするために科学的に裏づけられた優れた体操です。玉川学園は「全人教育」を教育理念として6つの価値の創造を掲げていますが、その一つ「健」を実現する手段がデンマーク体操の導入です。ニルス・ブック氏がデンマーク体操を「人間形成」のための体操だと考えていたことも全人教育と重なります。以来今日まで学園では、球技や水泳などのアクティビティや、体育祭での演技発表など、学校教育の中で脈々と受け継がれてきました。特に玉川大学のデンマーク体操部は活動に熱心で、指導者として認められる学生もいます。玉川学園では、2010年9月から低学年校舎の全学級教室と教科教室の一部、合計24教室に電子黒板を導入。2012年1月27日、1-4年生全24教室で電子黒板を活用した授業が一般に公開され、各クラスで電子黒板の活用方法や実物投影機を利用した事例紹介などが行われました。約8割の教員は授業の効率が上がったと感じ、生徒も「わかりやすく、楽しく覚えられる」と好評でした。玉川学園では、教員と児童・生徒に役立つことを、ICT(情報通信技術)を使ってどう実現するかを研究し続けています。電子黒板の活用をはじめとする教育の情報化は、今までの授業の補完的機能であり、教員は授業の目的を見極めた上で、情報機器の活用を判断することが大切としています。今後は教育の情報化を進めると同時に、「学び方」のスキルが重要となるという考えが示されています。小・中・高・大という各教育段階で、教育内容の高度化に伴い扱う情報も高度になります。玉川学園・玉川大学は、教育と研究を通じて「体系立った教育の情報化」に向けて努力しています。

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