玉川学園 玉川大学 2013
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Tamagawa Academy & Tamagawa University 2013玉川大学・玉川学園12年生連携特別プログラム教育博物館デンマーク体操教育の情報化玉川大学への進学を希望している12年生の中でも、成績優秀者を対象に、半年早くから大学の授業を受けることができる高大連携プログラムを実施しています。12年生の後期、すでに玉川大学入学が決定している生徒は、12年生の授業と並行して、大学の開設科目を16単位まで履修できます。そのうち、10単位、5科目はプログラム受講生のために開かれる科目で、大学生の誰もが必要とする基礎力を、高校までの学習とは違う大学の授業・学習を通して学びます。また、6単位、3科目は実際の大学の授業を、大学生と一緒に学びます。それにより、大学の同級生に先んじて大学の授業・学習に慣れ、大学で何を学ぶのかを認識した上で、大学に入学することができます。さらに、プログラムで取得した単位は、大学入学後に認定されます。これは、同じキャンパス内に幼稚部から大学・大学院まである本学だからこそ、実施できるプログラムです。教育史資料、芸術資料、民俗資料、考古資料など約3万点を収蔵する玉川学園の教育博物館には、創立者小原國芳の全人教育にかける想いが表れています。子供のうちに優れた作品や歴史に裏打ちされた考古資料などの本物に直接触れる体験は、感性を豊かにし調和のとれた人格の形成に寄与します。それは『人間文化のすべてをその人格の中に調和的に形成する』ことをめざす全人教育の実践に欠かすことのできない経験だからです。本物に触れた時の感動や刺激は“科学する心”を育み、深い知識となって、新たな創造の意欲に結びつきます。玉川学園では博物館の充実した資料を最大限に活用して“本物”に触れ五感に訴える教育活動をK-12から大学生まで学園全体で展開しています。玉川学園では心身の健康を保つ基本として「デンマーク体操」を行っています。玉川学園は今から80年前、「デンマーク・オレロップ国民高等体操学校(現・オレロップ体操アカデミー)」創始者でありデンマーク体操を考案したニルス・ブック氏を日本に招いてデンマーク体操を教育の場に取り入れ、オレロップ国民体操学校の東洋分校として協定を締結しました。デンマーク体操は人間の体を合理的に動かして健康な体にするために科学的に裏づけられた優れた体操です。玉川学園は「全人教育」を教育理念として6つの価値の創造を掲げていますが、その一つ「健」を実現する手段がデンマーク体操の導入です。ニルス・ブック氏がデンマーク体操を「人間形成」のための体操だと考えていたことも全人教育と重なります。以来今日まで学園では、球技や水泳などのアクティビティや、体育祭での演技発表など、学校教育の中で脈々と受け継がれてきました。特に玉川大学のデンマーク体操部は活動に熱心で、指導者として認められる学生もいます。玉川学園では、教育信条に掲げる「能率高き教育」を進めるための一つの手段として、2011年9月に低学年で全学級教室と主な教科教室に電子黒板を導入しました。さらにパソコンや実物投影機のほか、児童一人ひとりに情報端末も配付し、ICT機器を効果的に教育活動に取り入れています。以来、教員研修を含め授業公開など、教育現場と大学・教職大学院が協力することで指導法やノウハウを蓄積され、よりよい教育活動に結びつけてきました。2013年1月30日開催のICTを活用した3・4年生の授業公開は、8教科9教室で行われ、電子黒板や実物投影機を利用して教科の特性に合ったICT活用例が紹介されました。後半は授業の振り返りやICT活用に関わる多方面からの報告が行われ、現場の事例と蓄積された研究成果を有機的に関連づけ、最新のノウハウとして加えられました。また、ICTの導入で実現した、子供と家庭、教師の3者を結ぶネットワーク「CHaT Net」は、情報の共有を可能にし、玉川の教育に欠くことのできないものとなっています。

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