玉川学園総合パンフレット2014
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Tamagawa Academy & Tamagawa University 2014玉川大学・玉川学園12年生連携特別プログラム教育博物館脳科学研究所とK-12の教育連携教育の情報化玉川大学への進学を希望している12年生の中でも、成績優秀者を対象に、半年早くから大学の授業を受けることができる高大連携プログラムを実施しています。12年生の後期、すでに玉川大学入学が決定している生徒は、12年生の授業と並行して大学の開設科目を14単位まで履修できます。そのうち、10単位、4科目はプログラム受講生のために開かれる科目で、英語を含め大学生の誰もが必要とする基礎力を、高校までの学習とは違う大学の授業・学修を通して学びます。また、4単位、2科目は実際の大学の授業を大学生と一緒に学びます。それにより、大学の同級生に先んじて大学の授業・学修に慣れ、大学で何を学ぶのかを認識した上で大学に入学することができます。さらに、プログラムで取得した単位は大学入学後に認定されます。これは、同じキャンパス内に幼稚部から大学・大学院まである本学だからこそ、実施できるプログラムです。教育史資料、芸術資料、民俗資料、考古資料など約3万点を収蔵する玉川学園の教育博物館には、創立者小原國芳の全人教育にかける想いが表れています。子供のうちに優れた作品や歴史に裏打ちされた考古資料などの本物に直接触れる体験は、感性を豊かにし調和のとれた人格の形成に寄与します。それは『人間文化のすべてをその人格の中に調和的に形成する』ことを目指す全人教育の実践に欠かすことのできない経験だからです。本物に触れた時の感動や刺激は“科学する心”を育み、深い知識となって、新たな創造の意欲に結びつきます。玉川学園では博物館の充実した資料を最大限に活用して“本物”に触れ五感に訴える教育活動をK-12から大学生まで学園全体で展開しています。玉川学園では、玉川大学脳科学研究所と高度に連携し、9‒11年生の希望者を対象として放課後に「SSHリサーチ脳科学」を開講し、研究・実験の活動を通して、生徒の自主性を育てることを目指しています。生徒たちは最先端の脳科学研究が行われている現場で、どのような研究・実験をどんな方法で用いるかといった研究計画作成・実験・解析・発表準備を自分自身で考えます。この一連の流れや動きを身に付けることによって、すべての学習において、自分がどう学びを進めていくべきなのかを自ら理解していきます。研究の楽しさや醍醐味は、新しい発見に触れられることや現在解明されているものに何かを付加できること、興味があることをより深く掘り下げられる知的満足感などです。「SSHリサーチ脳科学」では、普段の授業だけでは経験できない研究活動を体験・実践することにより、脳科学や自然科学への興味と理解を深めています。こうした授業ができるのも常に最先端に触れられる環境が整っている玉川学園ならではの教育活動といえます。玉川学園では、教育信条に掲げる「能率高き教育」を進めるための一つの手段として、2011年9月に低学年の全学級教室と主な教科教室に電子黒板を導入しました。さらにパソコンや実物投影機のほか、児童一人ひとりに情報端末も配付し、ICT機器を効果的に教育活動に取り入れています。以来、教員研修を含め授業公開など、教育現場と大学・教職大学院が協力することで指導法やノウハウを蓄積し、よりよい教育活動に結びつけてきました。2014年1月29日開催の「授業目標達成のためのICT活用」をテーマとした授業公開では、電子黒板や実物投影機を利用して教科の特性に合ったICT活用例が紹介されました。後半のパネルディスカッションではICT活用に関わる多方面からの報告が行われ、現場の事例と蓄積された研究成果を有機的に関連づけ、最新のノウハウとして加えられました。また、子供と家庭、教師の3者を結ぶネットワーク「CHaT Net」は、情報の共有を可能にし、玉川の教育に欠くことのできないものとなっています。

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