玉川大学 玉川学園 2017
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Tamagawa University & Tamagawa Academy 201703大学「学びの質」に立ち返り、充実した教育内容に変化の激しい現代社会。学校教育においても守るべきものを守りつつ、新たな制度や教育内容を常に取り入れていく必要があります。特に「履修主義」から「修得主義」への転換を図るため、玉川大学ではいち早くキャップ制(履修登録できる単位数に上限を設ける制度)を導入。またアクティブ・ラーニングの徹底や大学教育再生加速プログラムの実施など、さまざまなことに取り組んでいます。そして、そのための環境整備として「大学教育棟 2014」を建設。学生一人ひとりが学びの質を高めるための制度と環境を整えています。全国に先駆けて本格的に取り組んだキャップ制度2014年度大学教育再生加速プログラムに採択アクティブ・ラーニング実践の場にELFプログラムの学修拠点アクティブ・ラーニングを授業の8割に近年の大学では、学生が履修科目を決める際にできるだけ多めに登録するのが一般的でした。ただ、大学での学びは1時間の授業に対して、2時間の授業外学修を行うのが本来の考え方です。そこで学生が一週間に学修できる時間を計算し、玉川大学では2013年度入学生から、1セメスターに履修登録できる単位数を16に制限。さらに時間割を工夫し、授業と授業の間に予習・復習ができる時間を設定しています。アクティブ・ラーニングをより有意義な内容とするために、全教員を対象にワークショップを実施し、学生をしっかりと指導していきます。こうした玉川大学の取り組みは、文部科学省の「2014年度大学教育再生加速プログラム」の採択にもつながりました。このプログラムには全国から250件の申請があり、46件が採択されています。学生同士の議論を活発にし、予習と復習にも力を入れる。新しい大学のこれからの学びを実践する場として2015年4月に誕生したのが、「大学教育棟 2014」です。7階建ての館内は、上から研究室、講義室、ラーニング・コモンズ(写真)、図書館で構成されています。これは教員の研究に触れ、授業に参加し、学生同士で学修を深め、文献などの資料を使って授業外にも主体的な学修を行うという学修サイクルを意識したもの。正門に近い場所という立地もあり、学生の学修活動の中心的な場となっています。大学5号館を改修し、2016年4月より利用を開始した「ELF Study Hall 2015」。グローバル人材には欠かせない、「国際共通語としての英語」の運用能力向上をめざすELF(English as a Lingua Franca)プログラム(P.14参照)を展開する場となっています。少人数クラスやグループ学修に適した教室、アクティブ・ラーニング・ゾーン、セルフ・スタディ・ゾーン、ラウンジなどを設置。授業形態に合わせて教室内を自由にレイアウトできる可動式の一人用メモ台付きイスなど、学生たちの前向きな学びを促進するような設備も、数多く導入されています。これからの社会を生きる力を養うため、教員の話を聞く講義形式の授業から、学生が自ら主体的に学修するアクティブ・ラーニングに注目が集まっています。現在でも、玉川大学では2割以上の授業がこのアクティブ・ラーニングを導入していますが、この比率を4年以内に8割まで高めていく予定。この高い数字が実現可能なのも、「大学教育棟 2014」という新たな学修空間があるからです。玉川大学の近年の取り組み新たな学修形態・学修成果を生み出す施設「大学教育棟 2014」英語を最大限に活用できる環境「ELF Study Hall 2015」Tamagawa Future Vision玉川が描く、教育の未来図

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