学校法人 玉川学園 Puente 2012.06 vol.02


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上野隆博さんダンサー、振付師(文学部外国語学科2004年卒)右から2人目武内麻美さんエアロビック選手、玉川学園非常勤講師(教育学部教育学科2006年卒)右から1人目三河谷弥生さんチアダンスインストラクター(文学部リベラルアーツ学科2009年卒)左から2人目三宅祐美子さん経営学部観光経営学科4年生、ダンスドリルチームJULIAS主将左から1人目─上野さんはマドンナのワールドツアーでバックダンサーを務めるなど、世界中で活躍していますが、実はダンスを始めたのは玉川大学に入ってからだったとか。上野 小中高と男子校だった僕は内向的で、これといった特技もない地味な子供でした。でも、いつか友達に「すごいね」と言ってもらえる何かを持ちたいという気持ちはあったんです。玉川大学に入学して、あるとき大体育館の扉を開けたら先輩が背中でクルクルと回るブレイクダンスを練習していた。その瞬間「これだ!」と衝撃を受けました。それからは授業の合間や放課後に仲間と集まってひたすら練習の日々。大体育館の扉のガラスを鏡代わりに、新しい技に挑戦していました。 当時は4、5人のサークルでしたが、今では50人以上が在籍する最大規模の公認サークル「T.G.P」になったと聞いて驚きましたね。僕らの汗が染み込んだあの廊下で、大勢の後輩が踊っているなんて、まるで夢のような光景です。三宅 それは知りませんでした。T.G.Pは学生の間でも有名なサークルですよ。私は2011年の秋からダンスドリルチーム「JU-LIAS」の主将を務めています。チアを始めるきっかけはテレビのドキュメンタリー番組を観て感動したこと。チアには仲間と取り組む団体競技ならではの熱さがありますし、演技にはチームの空気感やカラーが色濃く出ますから、JULIASでは身体的なトレーニング以上に、みんなで話し合うミーティングの時間を大切にしています。上野 一人でも踊れるけれど、一人でできることには限界がありますよね。特に仕事となると、大勢の関係者が集まって作品を作り上げるから、チームワークがないと成立しません。かつての僕は衝突を避けるために他者の意見を受け入れることばかり考えていましたが、ある意見を受け入れると反対側で相容れない部分が生じてしまう。それで気づいたんです。相互に意見を交わしてぶつかり合い、そこから出た結果をシェアできることがチームワークなのではないかと。一人ひとりのエネルギーがぶつかり合うからこそ、大きなエネルギーが生まれるのだと思います。三河谷 チームワークの大切さは私も実感しています。私は子供のころからダンスや歌などいろいろなことを習っていましたが、大学では個人技ではなく、仲間と一緒に一つの目標に向かってがんばれるクラブに入りたかった。そのときに出合ったのがJULIASでした。チアダンスは仲間と息を合わせることが大切なスポーツですから、インストラクターとして子供たちに指導するときは仲間を思いやる大切さや礼儀といった“チアスピリット”も一緒に教えるようにしています。学生一人ひとりを見てくれる校風武内 私は小学校5年生のときにエアロビックと出合って以来、クラブチームに所属し、個人で活動を続けてきました。玉川大学に進学したのは、当時から現在のコーチが玉川で指導をされており、教育に関す学生生活で学ぶのは学問だけではない。仲間とともにスポーツで汗を流し、ときにぶつかって涙し、励まし合いながら得るものもある。ダンスという共通のテーマを持つ玉川っ子たちが、その魅力を語り合った。●うえの・たかひろ ダンサー・振付師。大学を卒業後、2004年に単身渡米。NYを拠点に世界50都市以上でパフォーマンスを行っている。●たけうち・あさみ 全日本エアロビック選手権女子シングルで6連覇を成し遂げる。日本エアロビック界の女王。東京学芸大学大学院教育学研究科修了。●みかわたに・やよい チアダンスインストラクター。チアダンスほか、ダンサーとしても活躍中。13VOL.02


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