学校法人 玉川学園 Puente 2012.06 vol.02


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TOPINTERVIEWゆるぎない信念と柔軟な姿勢で教育環境の変化に対応小原芳明学校法人玉川学園理事長、玉川大学学長、玉川学園学園長2年目を迎えた「TAMAGAWAVISION2020」は、教育をはじめ、学術研究や経営基盤に対して2020年のあるべき姿を描き、それぞれの質保証のための目標を定めたものです。 例えば、大学では1学科の平均開設単位数239単位から、全学科の開設単位数を149単位へと改定します。これは履修単位の数を重視する履修主義から、厳格なる成績を求める修得主義への転換を図るためです。大学設置基準に基づいたカリキュラムを設計し、必要なところに教育資源を集中させることで、大学教育の質保証の裏付けとしたいと考えています。 大学は高等教育機関として社会が求める人材の輩出に尽力していますが、要求される素養のなかにはわずか4年間で身に付けることが難しいものがあるのも事実です。その一つが国際化でしょう。本学ではK-12で展開してきた国際教育をよりいっそう推進し、大学教育に臨むための基盤を整えていきます。 一方、学校教育を取り巻く環境は日々変化しています。昨今は東京大学が入学時期を9月に変更する意向を示し、注目を集めました。9月入学が主流になれば、初等中等教育もそれに準じて年度区切りを変更する必要があるかもしれません。本学では引き続き関連情報を収集し、精査・検討していく所存です。 社会の動きを注視しつつ、本学独自の指針として新たに掲げるのが、「IDEALS」です。これはINTERNATIONALPERSPECTIVE(国際的な視野)、DEMOCRACY(民主主義的精神)、ENVIRONMENT(環境意識)、AD-VENTURE(冒険心)、LEADERSHIP(統率力)、SERVICE(貢献)の頭文字をとったもの。特にご理解いただきたいのは「SERVICE」が無料や付加のニュアンスを内包する「サービス」ではなく、「貢献する」「役に立つ」といった英語本来の意味合いを意識した「SER-VICE」である点です。玉川学園では「真・善・美・聖・健・富」に「IDEALS」を加えた教育を推進します。文=林愛子 写真=神ノ川智早19VOL.02


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