学校法人 玉川学園 Puente 2015.06 vol.05
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Puenteたまがわ│17■ Center for Tamagawa Adventure Program│TAPセンター このプログラムでチャレンジャーが高い場所に登り、サポーターはチャレンジャーが安心して活動できるよう、地上で命綱を握ります。サポート役は複数人で担当しますが、だからといって他人任せにせず、万が一に備えながらチャレンジャーを見守り続けます。TAPセンターのプログラムで大切なことは、自分が選んだ役割をきちんと全うすること。そうして初めて、グループの中に信頼関係が生まれるのです。学園内を見渡せるような高い場所で、つかまる物もない状況でプログラムに取り組むチャレンジャーは大きな責任を背負っていますが、自分の目標を達成するためにはサポートが欠かせません。そうしたお互いを尊重する姿勢を学んでもらいたいと思っています(村井助教)。 チームで協力して目標をめざすプログラムがTAP。そしてそれだけでなく、生徒一人ひとりが自分の意見や考えをきちんと発信し、他者の考えに共感することで、自分なりのポジションを築くことを学んでほしいと思っています。だからチャレンジャーもサポーターも教員が指名するわけではありません。プログラムを行う過程で、グループ内で徐々に決まっていきます。この活動を通して自分に向いている役割を見つけていき、そこで頑張ってもらいたいと思っています。今日のプログラムでは10年生が活動をしましたが、彼らは来年度から、クラブ活動などクラス外でも中心的役割を担う学年になります。TAPで体験したことを生かして、それぞれの場所で、一人ひとりが活躍してほしいと願っています。この経験を通して、多方面での活躍に期待▪10年生学年主任 渡辺 康孝 教諭川本 和孝助教村井 伸二助教永井 由美指導員 以前から中央委員会などで皆をまとめる役割だったのですが、けっして得意ではありませんでした。でもこのTAPプログラムを通して周囲の気持ちをより考えられるようになったと思います。相手に納得してもらいながらまとめられるようになり、コミュニケーション能力も身につきました。交換留学生が玉川に来たときなど、さまざまな場面で役立てていきたいです。⦿ 10年生(現在は11年生)石井 愛梨沙さん ●生徒の声▲TAPセンターのプログラムに取り組んでいるのは、学園内だけではありません。たとえばプロサッカーチームなども、チームビルディングのために玉川学園を訪れ、チームの結束力を高めています。▲このハイエレメントは、年間の後半に行われました。これまでに培った信頼関係があるからこそ、チャレンジャーは皆を信頼して高いところへと登ることができるのです。そしてサポーターは、地上からチャレンジャーを見守ります。●スタッフコメントンジコース(ハイエレメント)で、前述のプログラムに挑戦。生徒たちはグループの中から、チャレンジャーやサポーター※1という役割を担って取り組んでいきます。ここで重要になるのが「フルバリューコントラクト」と「チャレンジバイチョイス」という考え方。お互いを尊重し認め合うというフルバリューコントラクトと、目標のために自分は何をすべきかを考えて行動に移すチャレンジバイチョイスという考え方が大切です。この日のプログラムでは高いところに登るのはチャレンジャーで、地上で命綱を握っているのがサポーターです。 そこに上下関係はなく、お互いを尊重しつつ、自ら選択した任務をしっかりと遂行していきます。経験を通して生徒たちは、自分の役割を認識したり、チームのために物事に取り組むことを学んでいきます。 こうした取り組みにおいて重要になるのが、TAPセンターのスタッフの存在です。各グループにスタッフがおり、メンバーの状況に応じてアドバイスを行っていきます。 まさに玉川の全人教育に合致しているといえる、TAPセンターによるアドベンチャー教育。今後はさらなる充実と普及をめざして取り組んでいきます。※1 チャレンジャーの命綱を持って安全を確保することをビレイといい、確保する人のことをビレイヤーといいます。

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