南さつまキャンパス「久志晴耕塾」の最新トピックと完成予想図をご案内します。

2017.08.18

鹿児島南さつまキャンパスで建設中の「久志晴耕塾」

昨年12月、南さつまキャンパス「久志晴耕塾」建設にともなう安全祈願祭のニュースをお伝えしました。キャンパスのある南さつま市は、鹿児島県の薩摩半島西岸に位置し、創立者小原國芳先生の誕生の地であり、本学とも関係の深い場所です。

現在、来年1月の竣功を目指し、建設工事が着々と進められています。このたび、建物内外装の完成予想図ができましたので、現地の建設状況やトピックと合わせて、みなさんへお知らせいたします。

現地では、温暖な気候を利用してポンカンの栽培や、熱帯果樹の試験栽培などにも取り組み、農学部の学生を中心に教育・研究活動が展開されています。眼下に東シナ海を望む地に建てられる「久志晴耕塾」は、今年6月9日に上棟し、6月11日には小原芳明理事長の現地視察も行われました。

小原芳明理事長による現地視察(6月11日)

「久志晴耕塾」外観コンセプト

外観は、太陽の反射を軽減するアースカラーを基調としながら、大きな屋根は、栽培するポンカン(果樹)を、それを支える柱は、果樹の幹のイメージを重ね合わせ、「久志晴耕塾」全体があたかも翼を広げ、空・未来へ向けて羽ばたく形象の設計コンセプトとなっています。また外装のデザインには、久志ならではの自然環境の特徴である「太陽」、「砂」、「土」、「岩」をモチーフとして取り入れています。

「久志晴耕塾」外観イメージ
  • 屋根:太陽のように明るく、ポンカン(果樹)をイメージさせる色合いの屋根
  • 壁面タイル:土・砂(1階は農場の土、2階は丸木浜の砂浜)を連想させるタイル
  • 柱型:農場や海岸の岩のイメージを取り入れ、建物の力強さと安心感を表現

「久志晴耕塾」内装コンセプト

鹿児島特有の暑さや湿気を和らげ、機能的な自然素材を取り入れ、さまざまな教育活動の場面で、五感を刺激する快適な内部空間を演出しています。

鹿児島県産の自然素材の利用

鹿児島県産の自然素材を利用し、地産地消を図る。

鹿児島県産材の利用
鹿児島のシラスを利用

本学キャンパス(町田)の自然素材利用

学内の伐採した樹木を再利用し、内装材に活用。

サクラ・ケヤキなどの樹木の循環利用
 

久志の自然素材の利用

農場の土や砂を利用し、玉川大学生まれの建材を内装に活用。

ポンカン圃場内の粘土の採掘

ラウンジ

海側へ大きく開かれた開口部と高い吹き抜けを設け、久志の景観を存分に取り込み、開放的な空間を演出。

自習室

水槽を自習室と廊下の間に配置し、久志の海の生き物観察も可能

落ち着きのある色調で、学びに集中できるラーニング・スペースを設計。隣接するラウンジとの一体利用ができるフレキシブルな利用が可能です。

キッチンスペース

学生の自炊に対応できるオープンキッチンで、料理や食事をしながらコミュニケーションがとれる設計。キッチンとダイニングの間仕切りは可能なので、隣接するラウンジや自習室との一体利用もできるフレキシブルな作りとしています。

宿泊室

快適でリラックスできる空間として、海側のバルコニーへ出れば、潮の香りや星空などの自然を体感することができます。

南さつまキャンパス「久志晴耕塾」トピック

玉川大学産の建材を利用した陶板レリーフ等の制作:農場内の粘土採掘とレリーフ用素材採取

「久志晴耕塾」の室内には、南さつまキャンパス内でとれた玉川大学産の自然素材の土を活用した装飾を施します。5月下旬、芸術学部芸術教育学科の椿先生が現地に行き、粘土素材の採掘とレリーフ用素材(自然造形)の採取を行いました。キャンパス内ポンカン圃場斜面に露出する粘土層を確認しながら、可塑性(変形する性質)が高い粘土の採掘を行いました。

採掘した粘土は、黄土色に白色の粘土が混ざったもので、陶板レリーフ制作に適する粘性の高い良質の粘土と分かりました。現地から事前に取り寄せた試作用の粘土で焼成した際にも鉄分を多く含み、茶褐色に焼きあがり、収縮率が20%と大きいものの、焼き物として十分に活用できることが判明しました。

農場内の粘土採掘および採取の様子

九州は元来焼き物が盛んで、佐賀県の有田焼、唐津焼、福岡県の小石原焼、そして鹿児島県の薩摩焼などが有名です。焼き物が盛んな地は、純良な原料が採取できる気候風土があることを示します。南さつまキャンパスも、装飾材に適する原土を産出することから、芸術学部の椿先生と学生たちが、室内装飾の「陶板レリーフ」と「ランプシェード」の制作に取り掛かっています。椿先生は、「創立者の小原國芳先生の生誕の地で、國芳先生の幼少期に思いを馳せ、新施設に相応しい作品を思案します」と、抱負を語ってくれました。

進捗状況は、またレポートします。ぜひ期待してください。

陶板レリーフ用の素材(自然造形)採取の様子
  • 試験栽培する熱帯果樹。幹の模様採取
  • 久志浦の浜辺の砂利。自然素材の模様採取
  • 小原國芳先生誕生の碑。門柱の模様を採取
  • 鹿児島南さつまキャンパスの番犬。足型を採取

南さつまキャンパス「久志晴耕塾」トピック

地元酒造会社との産学連携、「ポンカンリキュール」が進行中。配合は農学部、ラベルデザインは芸術学部が取り組んでいます。

来年1月、「久志晴耕塾」の竣功記念で配付する「ポンカンリキュール」の企画が進行しています。これは玉川大学と地元の萬世酒造株式会社との産学連携で実現したもの。

萬世酒造株式会社は、明治32年創業の焼酎製造会社で、焼酎鑑評会では数々の受賞歴を誇ります。今回、ここで製造された米焼酎と、南さつまキャンパスで収穫したポンカンの果汁にハチミツなどを配合し、竣功記念ポンカンリキュールを製造します。

リキュールの配合は、農学部生産加工室が担当。萬世酒造の担当者と綿密な打ち合わせのもと配合検証が行われ、農学部の先生方のサンプルの試飲や、萬世酒造においては官能検査や品質を確認して製造検討を行っています。

一方、ラベルのデザインは、芸術学部メディア・デザイン学科4年生の古屋里紗さんが担当。まず考案した名称案が、実際に商標として登録できるか調査から始めました。確認後、萬世酒造の担当者から、商品コンセプトが表現できているかなど、さまざまアドバイスをいただき進めています。

「ポンカンリキュール」は、竣功式(来年1月)に向けて完成をめざします。応援してください。

萬世酒造の担当者とラベルデザインを検討

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