特許取得の報告

2016.07.22

「送粉昆虫の栽培施設への導入方法」

農作物の施設栽培では、ミツバチなどの花粉媒介を行う送粉昆虫の放し飼いが生産性向上に不可欠です。しかし、今までは、ミツバチの施設への導入初期に起こる混乱により、多数のハチが巣箱に戻ることができずに餓死することが問題となっていました。本発明は、帰巣できないハチが溜まる場所に匂いを添加した蜜を設置し、餓死を防止させると同時にその匂いの学習を行わせ、目的作物の花のある場所にも同じ匂いをつけた蜜を設置することで、栽培している作物への訪花を誘導し、授粉を確実にする方法です。これにより、栽培作物の生産を安定かつ向上していくことが図れることになります。

特許登録日 平成28年6月24日
特許番号 特許第5954787号
発明の名称 送粉昆虫の栽培施設への導入方法
本学における発明者 玉川大学 農学部 教授 小野 正人
玉川大学 名誉教授 佐々木正己

※本学と株式会社アグリ総研との共有権利。

特許を取得した技術の紹介

【課題】
送粉昆虫を対象作物の開花前に栽培施設内へ導入し定着させ、開花後に速やかに訪花を促すこと。
【解決手段】
受粉を必要とされる対象作物の開花前に栽培施設1に送粉昆虫の巣箱2を搬入する。栽培施設1内にあって送粉昆虫溜り3となる場所に、匂いを添加した蜜を入れた人工給餌器4を配置する。まず送粉昆虫溜りに集まった送粉昆虫に人工給餌器4によって吸蜜活動を行なわせ、栽培施設1内に定着させると同時にその匂いを連合学習させる。対象作物の開花場所にも同じ匂いを添加した蜜を設置することにより、予め匂いを連合学習させた送粉昆虫をそこに誘引し、速やかに訪花させる。なお、人工給餌器の蜜容量不足を補填するために、必要により長期給餌用人工給餌器5を栽培施設1内に配置する。
【説明図】



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