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ルリイトトンボ

ルリイトトンボのカップル

6月の中旬。緑に満ちた北海道弟子屈農場内の水辺にどこからともなく青い妖精が現れる。真夏の青空の様な色のルリイトトンボだ。

ルリイトトンボは北海道から本州の北陸地方にかけての池沼や湖に生息しており、北海道では全体的に広く分布する一方、本州では主に高山帯などの涼しい水域に分布する寒冷地性のイトトンボである。体長は4㎝前後と小さいが肉食性で、小型のハエやカなどの昆虫を捕食する。最盛期の8月には、農場近くの屈斜路湖の岸辺でも多く飛び交うようになり、水面すれすれを、まるでスケートをしているかの様に飛ぶ姿や、草むらに多数で群れる光景が見られる(学名のcirculatumは“群れをなす”という意味)。

ルリイトトンボの仲間はユーラシア大陸北部一帯と北米大陸に複数おり、カナダのバンクーバー島にある玉川学園ナナイモ校地でも、その一種であるEnallagma annexumを見ることができる。英名はNorthern Bluetという北国らしい名で、外見は日本のルリイトトンボとよく似ている。

北国の夏は駆け足で過ぎていくが、弟子屈かナナイモへ訪れる際は、水辺で青い妖精たちを探してみてはいかがだろうか?

(農学部技術指導員 横倉 啓)
『全人』2018年7/8月号(No.829)より

ルリイトトンボ

学名:Enallagma circulatum
イトトンボ科ルリイトトンボ属

平地~山地の水草が多い池沼に生息する。体長は4㎝前後。肉食性で、小型のハエやカなどを捕食する。オスは全身が水色で、胸部と腹部に黒い縞模様があり、メスは水色か黄緑色のタイプがいる。卵は水際に生えている植物や、水面に浮かんだ水草の中に産みつける

バンクーバー島に生息するEnallagma annexumのオス
アブラムシの一種を捕食するルリイトトンボのメス

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