『全人』2013年10月号 No.776より
2013年10月号 No.776
今月号の特集は「本を読む」。とくに学園マルチメディアリソースセンターの取り組みや、ジャンル別のおすすめ本を紹介しました。巻頭には絵本編集者として多くの名作を世に送り続けている末盛千枝子さんのインタビューを掲載。「絵本は心の糧」と題し、人生を旅するにあたって絵本が与えてくれる力についてお聞きしました。
62回を数える「玉川の先輩を訪ねて」では、茶道裏千家の業躰をつとめる奈良久司さんが登場。茶道の心や学生時代を語ります。ほかに写真で見る学園ニュースや行事報告はじめ、大学研究室、通信教育部、K-12のそれぞれの学びを紹介する連載など、ぜひご一読ください。
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人はそれぞれ喜びや悲しみなど様々な想いを抱えて、人生を生きていくもの。子どもたちもいろいろな場面で悲しみに出会うでしょう。友人の死とか、親を失った友人とか。今はまだわからなくとも、絵本を読むことでずっと心に残るものがあり、その人が生きていくうえで何かの糧になるのだと信じています。
小さな男の子が津波で失くしてしまったお気に入りの絵本をようやく見つけたとき、本当に嬉しそうに抱きしめていました。あの子は私にとっては同志のような存在です。子どもの頃にそうした出会いがあれば、いろんな困難にあっても希望を失わないでいられるのではないかと思うのです。「絵本は心の糧」 p3 末盛千枝子
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茶道とは「常(つね)」、つまり日常の延長上にあり、「稽古照今(けいこしょうこん)」の言葉通り、変わらずに歴史を重ねてきたものを守りつつ現在の新しいものと照らし合わせてみることが大事です。(略)昨年、20年ぶりに玉川のコスモス祭へ行き、第九を歌いました。礼拝堂の空間は利休の言った和敬清寂(わけいせいじゃく)そのもので、小間の茶室を思わせる静謐さがなんとも心地よかったです。
学生生活は毎日がなんとなく流れていってしまいがちですが、日常の中にある人と人とのなにげない出会いや、つながり、友情、縁というようなものを見過ごすのではなく、一度自分の中で受け止めるのが重要かと思います。後輩のみなさんは、やりたいことがあれば、なんでもやってみて欲しいですね。「玉川の先輩を訪ねて62 奈良久司」 p24
目次
- [特集]本を読む
絵本は心の糧…末盛千枝子
分類でひろがる本の世界
故きを温ねて 5 小原國芳の児童書出版…白柳弘幸
学園MMRCの取り組み - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 行事報告
GINZA YAMAHA MUSIC Day 2013…辻 裕久 - 学びの時間 26
農学部生物資源学科 山﨑 旬研究室 - 生涯学べ 26
鬼 一二三 カンボジア国際日本文化学園理事長 - K-12学びの丘 5
8年生リーダー会 - 玉川の先輩を訪ねて 62
茶道裏千家今日庵業躰 奈良久司【文学部1992年卒業】 - Our Job, Our Pride 15
総務部キャンパスセキュリティセンター 長野弘明さんの仕事 - 今月の一労作 2 鬼のお面
- キャリアナビゲーション '13
就活データ「先輩が【就活準備中】に積極的に取り組んだものって?」+
コンラッド東京/ホテル 吉田雅也さんに聞いてみた - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 106 『出口のない海』…松本由美
- 教育博物館館蔵資料紹介 258 「荻生徂徠肖像(部分)」…柿﨑博孝
- 玉川の仲間たち「ノビタキ」…金井秀明