『全人』2014年3月号 No.781より
2014年3月号 No.781
3月号の特集「科学する心」には、巻頭に「自然・生命・人間」と題し、生命誌研究者の中村桂子先生にご寄稿いただきました。人間も含めた生きものたちが自然の中にいるという原点に立って、どう生きるかを探究し、科学や科学技術にどう向き合っていくか。わかりやすい言葉での深い考察は必読です。
特集では、続いて玉川学園K-12の理科教育を紹介。文部科学省のSSH指定校としての先進的な取り組みをはじめ、サイテックセンターなど体験を大切にする学習環境や、自由研究、課外活動、高大連携の実際をルポしました。
大学・通信教育・K-12での連載ほか、行事報告ではスキー学校を。がんばる就活生へのメッセージやイベント案内も掲載しています。
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今科学は特別のもの、生活とは離れた難しいものとされています。しかも、そこから出された数値は絶対で、それに従って技術をつくっていくことを進歩と呼び、よいことと考えてきました。けれども、環境問題や原発事故の例に見るように、このような科学のありようには問題があります。
科学を否定することはありません。けれども自然そのものを見ること、科学だけを絶対と思わずに日常感覚も合わせて何をしたらよいかを考えることが必要です。私たちが自然の一部であることを忘れずに、自然から多くを学んでいきたいと思います。「自然・生命・人間」 中村桂子 p4
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玉川学園は、2008年4月に科学技術系人材を育てる学校として、文部科学省よりSSHの指定を受けました。SSHは、理系志望の生徒を集めて、先取り・詰め込み教育を行うのではなく、実験や観察による課題研究を通して探究心を育み、将来の科学技術や理科教育の担い手を育成するという趣旨に基づいています。
ときを同じくして、国際バカロレア機構(IBO)からIB校として認定されました。日本のSSHプログラムと国際標準と呼ばれるIBの教育プログラムは、共に玉川学園の理念である「全人教育」と親和性が高く、SSHの中にIBの教育プログラムを導入することによって、これまでになかった理科教育を実践しています。「玉川学園の理科教育」 p8 渡辺康孝
目次
- [特集]科学する心
自然・生命・人間
──「生きている」に向き合う科学…中村桂子
Since 2008 SSH指定校 玉川学園の理科教育…渡辺康孝
自学自律のサイエンス
サイエンスクラブ/高大連携/
ロボット部/スターレックドーム
故きを温ねて 10 「科學的研究の方法を授ける」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
平成25年度 礼拝献金についてのご報告 - 行事報告 7年生スキー学校2014…小林 潤
- 学びの時間 31
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- 玉川の仲間たち 「シラカシ」…市川直子