『全人』2014年11月号 No.788より
2014年11月号 No.788
特集は「玉川学園と小田急線の85年」。玉川学園は今年、創立85周年を迎えました。小田急線「玉川学園前駅」の開業は、学園の開校式より1週早い1929年4月1日。玉川学園が小田急線とのつながりを深め、歩んできた歴史を振り返ります。巻頭では、「私鉄がつくった沿線風景」と題して、日本政治思想史の研究者 原武史さんに話をうかがいました。また、「玉川の先輩を訪ねて」は、鉄道落語で注目を浴びる落語家 古今亭駒次(文学部2003年卒業)さんにインタビュー。元玉川学園女子短期大学教授の藤井百合先生と玉川大学名誉教授の石橋哲成先生による特別対談「玉川の発展は小田急とともに」も収録しています。「行事報告」では、高学年が取り組んだ「ペガサス祭2014」の模様を担当教員がレポートします。
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日本は明治維新以降、鉄道網が急速に整備され、しかも異様なほど発展しました。鉄道が諸外国と比べても高度に発達していて生活に根付いていますから、鉄道駅を中心とした町づくりの発想が今も強い。駅を基点に人間の考え方ができているという面もあると思います。成城学園や玉川学園の場合でも、小田急の開業以前には幹線道路が通っていなかったのではないでしょうか。言い換えれば、移動の手段がなかったから、鉄道駅をつくる必要があったのです。
「私鉄がつくった沿線風景」 原 武史 p4
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石橋 『學園日記』第一号の「四月一日」の記述にはこうあります。「今朝から『玉川學園前』にも電車が停るはずと御飯も食べずに行って見ると、ちょうど向うからやって来た上りが静に停車した。車掌さんが聲はり上げて『玉川學園前――、玉川學園前――』と呼ぶ。何だか、もっともっと大きな聲で、世界中にひびき渡るような聲で呼んでもらいたいような気がした」と。
藤井 当時の小田急と交わした約束は、月々の保障額を決めて、足りない分を毎月学園が補填するというものでした。それが今では、玉川学園前駅で毎日約5万人近くが乗降していると聞きます。なんとも嬉しいことです。特別対談 藤井百合×石橋哲成「玉川の発展は小田急とともに」 p11
目次
- [特集]玉川学園と小田急線の85年
私鉄がつくった沿線風景 原 武史
故きを温ねて 17 「『玉川學園前!』『玉川學園前!』と呼ぶ驛員の聲」…白柳弘幸
学びの場と小田急 教育に生かされるつながり
玉川の先輩を訪ねて[番外編]
落語家 古今亭駒次【文学部2003年卒業】
特別対談 藤井百合×石橋哲成
玉川の発展は小田急とともに - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 平成26年度 玉川大学第九演奏会のご案内
- 行事報告
「ペガサス祭2014」…清水雅文 - 学びの時間 38
経営学部観光経営学科 中村 哲研究室 - 生涯学べ 36
鈴木恵理 学校図書館支援員 - K-12学びの丘 12
4年生の学校当番 - Our Job, Our Pride 27
学術研究所研究促進室 永田研治さんの仕事 - 今月の一労作 14
2014ロシアミッション青年交流事業 - キャリアナビゲーション'14
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