『全人』2015年9月号 No.797より
2015年9月号 No.797
9月号では玉川学園が国内外に保有する4つの学外施設を特集しました。カナダ ナナイモ校地、北海道 弟子屈農場、鹿児島 南さつま久志農場、箱根 自然観察林は、いずれもすばらしい自然環境を生かし、農学部の研修をはじめ、他学部やK-12の学外研修の地としても活用が始まっています。現地を取材し、学外施設だからこそできる学びの実践をたくさんの写真とともにレポートしました。特集に続く研究エッセイ「生態系のつながり」は、農学部の南佳典教授による寄稿。学外施設のあるカナダと北海道の自然環境の例をあげて語られるのは、“フィールドワークの視点とは何か”です。
行事報告では、文化庁との共催事業として行われた芸術学部の「ラ・ママ実験劇場招聘プロジェクト」について詳しく紹介。また、「Performing Arts Fair 2014」の照明チームの日本照明家協会賞の特別賞受賞の快挙についても掲載しました。
- 訂正とお詫び
9月号3ページに掲載の各学外施設のデータにおいて、面積の単位を「万km2」としていますが、
正しくは4施設とも面積の単位はすべて「万m2」です。
謹んで訂正をし、読者諸兄・関係者にお詫び申し上げます。
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ナナイモ校地は「日加の心と心をつなぐ絆を作る」「玉川学園の学生・生徒・児童に真の国際教育を与える」「農業の実験・試験を通し、地域に貢献する」ことを開校の目的とした、学園で唯一の海外施設です。
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアを擁するバンクーバー島は林業と漁業がさかんな大自然の宝庫。バンクーバー島第2の町ナナイモは大陸との玄関口で交通の便もよく、フィールドワークに適した立地を誇ります。
農学部学生の実習からスタートしたナナイモでの野外教育は、現在、農学部生物環境システム学科2年次研修(4カ月間)、教育学部の野外教育演習(15日間)、8年生(12日間)と8年生IBクラスの研修(10日間)が実施されています。「カナダ ナナイモ校地 森と湖に囲まれた野外教育の理想郷」 p4
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「何もない荒地へ行き、己が精神力を問うてみるなり、肉体の限界を試してみるなり、あるいは思索の場とするなりもいいでしょう」(『玉川同窓會々報』No.39)
1973年、弟子屈農場の用地取得について、小原哲郎学長(当時)はこのように語りました。以後、農学部の教職員と学生を中心に学びの場としての充実が図られてきました。
弟子屈農場では現在、ソバやブドウが栽培され、肉牛の飼育も行われています。演習林やその周辺では、エゾシカやキタキツネ、エゾリスなどの動物たちに遭遇することも珍しくありません。屈斜路湖から流れ出た釧路川に近く、多種多様な動植物が身近な環境で、自然を学ぶには絶好のフィールドです。「北海道 弟子屈農場 多様な動植物に触れて学ぶ北のフィールド」 p14
目次
- [特集]玉川の学外施設
森と湖に囲まれた野外教育の理想郷
カナダ ナナイモ校地
農学部生物環境システム学科/教育学部教育学科/8年生/8年生IBクラス
STUDENTS’ VOICES ~生徒・学生・卒業生の声
故きを温ねて 26
「今日から太平洋は段々小さくなるでしょう」…白柳弘幸
多様な動植物に触れて学ぶ北のフィールド
北海道 弟子屈農場
園児や児童、生徒たちも学んだ労作教育の場
箱根 自然観察林
柑橘類と熱帯果樹が豊かに育つ南の実習地
鹿児島 南さつま久志農場
研究エッセイ
生態系のつながり フィールドワークから見えるもの 南 佳典 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 行事報告
ラ・ママ実験劇場招聘プロジェクト 太宰久夫 - キャリアナビゲーション'15
就職活動で抱えている【悩み】は?+
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- Book Review 127 『理系の子 高校生科学オリンピックの青春』…佐藤一臣
- 教育博物館館蔵資料紹介 279 「稚遊四季之内 夏」…柿﨑博孝
- 玉川の仲間たち 「ビッグリーフメイプル」…高﨑宏寿