この秋は 雨か風かは 知らねども 今日のつとめに 田草取るなり

旧大学6号館(旧農学部第一校舎)に向かい合うように、経塚山の斜面に置かれた自然石の石碑に刻まれている詩である。碑面には「二宮尊徳翁」と刻まれている。二宮尊徳は勤倹力行の人であった。捨てられた苗をもとに、人が省みない小さな場所に稲を育てた話はよく知られている。先のことを憂えず、日々の務めを着実に果たす彼の姿を表した詩といえよう。

設置の日付ははっきりしないが、昭和47(1972)年に旧大学6号館の前に設置された「農為國本」の石碑と前後する時期に設置されたようである。

なお、玉川学園のキャンパスは、東京都町田市と神奈川県横浜市、さらには神奈川県川崎市の三市にまたがっており、三市を分ける分岐点にそれを示す鋲が打ち込まれている。三市を分岐するその場所の道路際にこの石碑が置かれている。

参考文献

岩渕文人『玉川学園金石誌(墨書解題)』