No.1 ウコン

「桜色って何色ですか」と問うと、「ピンク」と答えた学生が多く、続いて「白」であった。しかし、およそこれらのイメージとは違う黄色の里桜がある。その名はウコン(鬱金)。玉川の丘にも幾本か植えられている。染料植物として有名なウコン(ショウガ科)の根茎で染めた鬱金色と同じ色合いの花を咲かせることからこの名がついた。

里桜は、オオシマザクラを主体としてできた園芸品種の総称である。ソメイヨシノやヤマザクラの開花に続いて里桜の花の出番となる。

玉川の丘に里桜類がとくに目に付くようになったのは、1980(昭和55)年頃からで、サクラの種類を増やそうと実習や労作によって植えられていった。

黄色のサクラといっても淡黄緑色なので、色華やかな春の装いの中では、ともすると気づかず通り過ぎてしまう。八重咲きでありながら控えめな黄色の花はなかなか上品である。一味違った花見の興がある。

(女子短期大学助教授 石川晶生)
「全人」2002年4月号(No.646)より

ウコン(鬱金)

学名:Prunus Lannesiana cv. Grandiflora
バラ科:サクラ亜属、園芸品種
花は淡黄緑色で八重咲き、花弁の先端や外側は淡紅色を帯びる
花期:4月中旬