No.2 ユリノキ

サクラやツツジなどの花々が咲き競う鮮やかな色の季節から新緑の美しい季節になると、つり鐘の形をした緑黄色の花を咲かせる。属名のLiriodendronは「百合・樹」、種小名のtulipiferaは「チューリップのような花」の意味で、共に花の形に由来している。葉の形からハンテンボク(半纏木)とも呼ばれる。

明治の初期に日本へ渡来しており、新宿御苑では見事な巨木が見られる。生長が早く、世界各地で公園樹や街路樹として親しまれ、蜜が多く出るので、蜜源植物としても貴重な存在。

玉川学園では研究・管理棟の前に大きな木があり、中学部では並木となっている。高い枝先に花が咲いているので、うっかりすると花に気がつかないで見逃してしまいそうである。新緑の気持ちよい風の中で、樹冠を見上げると美しい花を見つけることができる。玉川の丘では新しい樹木であり、さらに生長して巨木となるであろう。

(文学部助教授 梅木信一)
「全人」2002年5月号(No.647)より

ユリノキ(百合木)

学名:Liriodendron tulipifera
別名:ハンテンボク、チューリップ・ツリー
モクレン科ユリノキ属
北アメリカ原産の落葉高木。広鐘状の6弁の花は緑黄色で下部に橙色の斑点がある。秋になると翼のついた果実が枝先につく
花期:5月~6月