No.4 カナリーヤシ

教育学部の玄関の両脇に左右対称に植えられ、この建物に安定感と落ち着きを与えているカナリーヤシ。夏の青い空と白亜の校舎にとてもマッチした樹種である。

周りには見上げるほどにそびえ立つワシントンヤシが並木となり、ゆったりと風を受けながら揺らいでいる。玉川の丘の中でも、特にエキゾチックな雰囲気のあるエリアである。

もう1本のカナリーヤシは大体育館の前にゆとりをもって植えられている。このため、葉は四方に大きくのびのびと広がり、下から見上げる姿はどっしりとして、これ1本だけでも十分に見応えがあり、存在感もある。

八丈島からこの丘に運んで来たときは、ここが学園の中でも南側で暖かい場所とはいえ、はたして毎年の冬の寒さの中で根付いてくれるのかと皆で心配をした。あれから29年、今ではしっかりと根を張ってたくましくなり、長い歴史と風格さえ感じさせる。

(女子短期大学助教授 石川晶生)
「全人」2002年7,8月号(No.649)より

カナリーヤシ

冬の防寒風景

学名:Phoenix canariensis
ヤシ科フェニクス属
幹は直立し高さ10~15mになる。羽状葉は四方に広がり、葉柄ごと下から徐々に脱落し、幹に葉状紋を残す。
カナリア諸島原産