No.13 カンザン

農学部第2校舎前

春真っ盛り。ソメイヨシノやヤマザクラが咲き終わると、次は園芸品種の出番である。

その中でも際立った紅色で八重咲きのサクラが遠目でも確認できるようになる。農学部第2校舎を下ったあたりのものは樹勢もよく、毎年あでやかな花をびっしりとつけ見応えがある。名は「カンザン」(関山)である。健康院付近のものは他の樹木と競合し、光を求め樹冠の上部まで梢を伸ばしている。見上げないと見過ごしてしまうが、道路一面に花弁が散り始めることでその存在がわかる。

紅色系のサクラも多種多様であるが、とりわけこの関山が満開に咲き誇る姿はまた格別である。最もよく見られる八重桜であろう。この紅紫色の花は世界各地でも人気が高く、公園などでよく見られる。

枝が内側に向かってやや弓なりに曲がるのが特徴である。雌しべは1~2本で葉化しているものが多い。花弁数は20~45枚と多く、桜湯にも利用される。

(文学部教授 石川晶生)
「全人」2003年5月号(No.658)より

カンザン(関山)

葉化している雌しべ

学名:Prunus lannesiana cv. Sekiyama
バラ科サクラ亜属
別名:セキヤマ(関山)
落葉高木、若芽は赤茶色、開葉後しばらくはこの色彩を保つ。
花期:4月下旬