No.33 ツバキ

礼拝堂前の2本のツバキ

冬枯れの季節に、常緑樹の葉が美しい。そのなかでツバキは古来より多くの人に愛されてきた。ツバキの和名は古語「つば」が由来で、光沢のある様子を示している。

「椿」は国字で、漢名は「山茶」である。ツバキは日本特産ではないが、古くから栽培され数多くの品種が育成されてきた。日本が世界に誇る観賞用樹木である。さらに利用価値も高く、種子はオレイン酸を含んでおり、椿油が採取されてきた。材は緻密で堅くて細工物に用いられ、茎葉の灰は釉薬や紫染の媒染剤となる。美しい花はメジロたちのよき蜜源になっている。

鮮やかな赤色花

サザンカとよく似ているが、ツバキの花弁は基部が筒状で、雄しべも筒状である。さらに若い枝や葉は無毛で、葉を透かしてみると白い葉脈がはっきりと見える。なんと言っても厚くて濃い緑の葉と真紅の花弁、これこそがツバキの美しさであろう。

主に海岸付近の丘陵地に自生するが、内陸部にも見られる。野生種に近いタイプから豪華な園芸品種まで、玉川の丘にも数多くのツバキが見られる。礼拝堂への登り口の両側に、紅色花と白色花の2本のツバキの木がある。白色花の木の根元は、周囲が約86cmもある。かなりの古木で、みごとな枝ぶりとなっており、創立期に植栽されたと思われる。

(教育学部教授 梅木信一)
「全人」2005年1月号(No.678)より

ツバキ(椿)

清楚な白色花

学名:Camellia japonica
ツバキ科ツバキ属
別名:ヤブツバキ、ヤマツバキ、タイワンヤマツバキ
花期:11~12月、2~4月
特性:本州から九州、台湾に分布する常緑高木