No.37 キシツツジ'若鷺'

経塚山のキシツツジ‘若鷺’

ツツジ類の花が主役となる季節となった。その数多くのツツジ類のなかで、‘若鷺(わかさぎ)’がある。‘若鷺’はキシツツジの園芸品種とされており、春の暖かい太陽を浴びて、たくさんの上品な花を咲かせている。母種のキシツツジは花色が淡紫色であるが、‘若鷺’は極淡紫色である。寒さにも強く丈夫な性質で、江戸時代から各地の庭園でよく栽培されている。

花の大きさは中輪で、紫紅色の斑点がよく目立つ。その他、がく片は細長く、粘りがあるなど、キシツツジによく似た性質である。秋にも開花する性質があり、木枯らしのなかでも花を見ることができる。

極淡紫色の上品な花

この‘若鷺’は約30年前の1974年6月30日に群馬県の島野好次先生から寄贈されたツツジの品種である。その他のツツジ類も寄贈されたが、これらは江戸系ツツジと呼ばれる古典的な園芸品種であり、ツツジ類の遺伝資源として貴重なものである。江戸系ツツジ類は主に経塚山に植栽されている。

玉川の丘で約30年間、毎年清楚な花を咲かせているツツジである。

(教育学部教授 梅木信一)
「全人」2005年5月号(No.682)より

キシツツジ“若鷺”

秋咲きの花

学名:Rhododendron ripense 'Wakasagi'
ツツジ科ツツジ属
特性:キシツツジの園芸品種。キシツツジは九州、中国、四国の上・中流域の河川の川岸に自生している。半常緑低木。‘若鷺’は多花性で、主に春、そして秋にも一部開花する性質がある。
花期:4~5月(11~12月)